暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1845話
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に、そうでもしなければ、とてもではないがシャドウミラーに引き抜くような真似は出来なかった。
 個人の能力として考えれば、レオンはかなり優秀なのだが。

「さて、アルマー。実はこうしてお前に来て貰ったのは、他でもない。お前に少し話をしておく必要があったからだ」

 広がっていた書類を片付けると、桐条は改めて俺の方に視線を向けてくる。

「話しておく事? 何だ? 桐条グループに預けてあった宝石とかで何か進展があったのか?」
「ん? ああ、そっちはもう少し掛かるらしい。いや、何個かはもう効果が分かった奴があるらしいが、ある程度纏まってから報告して欲しいという話だっただろう?」
「そうだな」

 俺は桐条の言葉に頷く。
 実際、桐条グループに預けてある宝石、もしくはタルタロスで見つけた効果の分からない代物の数は30個を超えている。
 であれば、1個ずつ効果が発揮したらその中身を教えて貰うというのは、非常に面倒臭い事になる。
 何度も桐条に会いにいくのも、それなりに手間だしな。
 であれば、ある程度の数を把握してから……という方がいいのは間違いないだろう。
 もっとも、非常に強力な効果だったり、希少な効果だったりするのであれば、こっちに連絡を入れるようにはしてあるのだが。

「じゃあ、何でだ?」
「うむ。実は、明日にはまたお前のクラスに転入生が入る」
「……は? また?」

 普通であれば、1つのクラスに続けて2回転入生が来るなんて事はない。
 ……いや、この世界は恐らく何らかの原作がある世界だ。
 そう考えれば、そこまでおかしくないのか。
 正確には、元々2-Fにその転校生が入るのが決まっていたところに、俺が割り込んだという形だろう。
 となれば、恐らくその転入生はこの世界の原作に何か関わっていると考えて間違いない。
 ましてや、ペルソナ使いのゆかりのいるクラスに転校してくるという時点で、色々とおかしい。
 なるほど。いつこの世界の原作が始まるのかと思っていたが、その転入生が来てからな訳だ。

「本来なら新年度が始まるのと同時に転入してくる予定だったのだが、色々と事情があって遅れてな」
「なるほど。で、それを俺に言うって事は……ペルソナ使いって事か?」
「どうだろうな。今のところペルソナ使いとして覚醒しているのかどうかまでは分からん。だが、影時間に対する適正を持っているのは明らかだ。となると、そのうちペルソナに覚醒する可能性は十分にある」

 その言葉に、やはりその人物の登場こそがこの世界の原作が始まりのだろうという思いが強くなる。

「なるほど。それで、俺達のクラスか」

 現在2年の生徒で、ペルソナ使いとして覚醒しているのはゆかりだけだ。
 である以上、俺達と一緒のクラスに放り込むのは
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