ペルソナ3
1845話
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を言うなんて、誰も思ってなかっただろう。
「お、おい。なぁ、お前本当に真田先輩に勝ったのか?」
俺の近くにいた男子生徒の1人が、恐る恐るといった様子で尋ねてくる。
その瞳にあるのは、驚愕の色。
まぁ、ぶっちゃけこの月光館学園で最強と言われているだろう真田を相手に俺が勝ったとか聞かされれば、普通は信じない。……そう。普通は、だ。
だが、今回の場合はその真田自身が口にしているという事もあり、それを否定するのは難しい。
ここで俺が何を言っても既に無駄だろうと判断し、男の言葉に頷く。
「ああ。ただし、ボクシングのルールじゃなくて、何でもありの試合だったけどな」
正確には模擬戦なんだが、取りあえずその辺は試合という事にして誤魔化しておく。
でなければ、色々と面倒な事になりそうだし。
実際、俺の言葉を聞いた男も、ボクシングのルールではなかったというのを知ると、少しだけ安堵した様子を見せる。
「あー、そうか。……いや、でもボクシングのルールじゃなくても、お前が真田先輩に勝ったってのは、凄いと思うぞ?」
「まぁ、それなりに腕に自信はあるからな」
「……なら、ボクシング部に入るのか?」
「いや……」
その予定はないと、そう言おうとした時、俺の机の前に既に真田の姿があった。
「アルマー、俺の話を聞いてなかったのか? ちょっと付き合って欲しい」
「あー……悪い。放課後になったら生徒会室に来るように桐条に言われてるんだ。そっちには付き合えない」
「何? 美鶴にか? ……そうか、お前と訓練するのを、楽しみにしていたんだがな」
若干不満そうな様子の真田だったが、桐条には頭が上がらないというのは、以前何度か行動を共にした事で理解している。
その辺り、真田も自分でしっかりと理解しているのだろう。
「なら、美鶴との用事が終わってまだ時間があったら、ボクシング部の部室に顔を出してくれないか?」
「あー……そうだな。時間があったらそうさせて貰うよ」
「楽しみにしているからな」
そう告げる、真田は去っていく。
それを見送り、俺もすぐにその場を立ち去る事にした。
でなければ、色々と不味い事になるのは確実だったからだ。
……もっとも、今その不味い事態を免れても、明日の朝にはどうにかなってしまう可能性もあるが。
それでも一晩おけば、ある程度収まってくれる……筈。
そう願って、俺は教室を出る。
出てから……あれ? 生徒会室ってどこだ?
以前桐条と魔法の勉強をした時は……いや、空き教室でやったから、生徒会室には行ってないんだよな。
まぁ、別にタルタロスのように広い訳じゃないんだし、誰かに聞けば一発だろう。
そう判断し……だが、それよりも前に生徒会室をよく知ってい
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