45話 生きたい想い 3.14
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* ラー・カイラム 艦橋 3.14
ララァとユニコーンを収容したラー・カイラムの中はその女史の発言待ちとなっていた。
出迎えたアストナージはコックピットから出てきた女史に手を差し伸べたが一向に出てこない為、
覗き込むと気絶していた。
急ぎ医務室へ運び込んだ。医師の診断によると過労だという。
そこまでの話をブリッジでアストナージが話すと、クワトロことシャアがアムロの下へ寄って行った。
「少し一緒に席を外さないか?」
アムロは急な呼びかけに少し驚いた。
「何処へ行こうと。ララァの所か?」
「いや、彼女が乗ってきた乗り物の方だ」
シャアがそう言うと、アムロは少し考えてから頷いた。
「分かった」
ブリッジ内の空気感からバラバラの談話状態だった。よってここで誰に断らず退出しようとも特別気にもしないだろうとアムロは思い、2人ですーっとブリッジを後にした。
それをシュナイダーが見ていた。近場に居たミハイルに顎で合図して、彼らを尾行させた。ガルシアがそれについてシュナイダーに少し意見した。
「別にこの中で何か起こるわけでないし、ましてや白き英雄ですぜ?」
シュナイダーは少し笑ってから答えた。
「万が一だ。秘書官を護衛命じた主からの要望だからな」
「ゴップ議長ですか?ですが、もういないでしょうに・・・」
シュナイダーはそれ以上は答えなかった。この7年間シャアの傍に居て、彼の動くことで事態が動いてきたことを一番近場で肌で感じていた。シュナイダーは培ってきた感に従って敢えて付けさせた。
ガルシアは出ていく2人とそれをひっそり付けるミーシャを目で見送った。
通路にて歩きながら、アムロがシャアに話し掛けた。
「確かにあのモビルスーツは異質な気がする。そこに何かの手掛かりがあるのか?」
シャアはアムロに小出しながら知っていることを伝えた。
「アレは私も関わった乗り物だ」
「何だと?」
アムロは驚いた。シャアは構わず続けた。
「この事態は大いなる意思によって動かされていることはこの間伝えたな」
「ああ、フロンタルとパンドラボックスを何とかすればいいのだろう?」
「それはこの世界の表向きな問題だ」
アムロは眉を潜めた。
「・・・裏があるのか?」
「裏というよりも本質だ」
「本質だと?」
「この問題の一番の要点がこの世界の者達には押さえることができない。それを我々がやるのだ」
シャアはアムロを見ることなく歩き、話していた。アムロは時にシャアの表情を見ては前を向いていた。シャアは何か決意したような顔だった。
「表向きな問題の要因は全て私とお前、そしてララァというイレギュラーの存在がある。特にララァと
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