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【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。
0185話『照月、月を見て思う……。』
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それで私はまた不安になってまだ握っていた手をギュッと強く握りなおす。

「それじゃ僕も握ろうかな?」

初月が私の行動を気付いたのか秋月姉の反対の手を握っていた。
そして秋月姉は「ふふ……」と笑みを零した後に、

「私は幸せ者ですね。姉妹達にこんなに勇気を貰えるんですから」
「わっ!」
「強いな……」

秋月姉が私と初月の手を握る手を強くしてきた。
それだけ嬉しいって気持ちが溢れているんだなって思うな。

「照月、初月……」
「なに? 秋月姉?」
「なんだい、秋月姉さん?」

秋月姉は少し改まった感じで私と初月の名前を呼んだので真剣な話だと思ったのですぐに返事をする。

「今度は三人じゃなくって涼月も加えて四人でゆっくりと月を眺めたいわね……」
「そうだね」
「そうだな」
「だから三人では無理だけど艦隊のみんなで頑張って涼月を迎え入れましょうね。司令もきっとそれを望んでいるから……」
「そうだね。提督もきっと私達のために頑張ってくれるって思っているよ」
「そうだな。提督は普段は少し真面目すぎて中々僕たちと触れ合えるタイミングも掴めないけど僕たちのためにやるといったら必ずやる人だからな」

うん。私達は三人とも提督の事をとっても信頼している。それだけは確かな事なんだよね。
だから提督が困っている事があったら力になりたいとも思うんだよね。
だってうちの鎮守府のモットーは一人はみんなのために、みんなは一人のために、だから。
それだから提督が困っていたら全力で支援をするんだ。
みんなも相談をすればすぐに話に乗ってくれるしね。
そんな事を考えている時だった。
秋月姉が少し体を震わせていました。

「うぅ……さすがに風に当たり過ぎたようですね。照月、初月、そろそろ部屋の中に入りましょう。もう少しだけ夕ご飯も冷めちゃってるでしょうから三人で温めなおしましょうね」
「うん!」
「そうだな」

そんなこんなで私達は部屋の中に入っていき少し冷めていた料理をまた温めなおして食べようとしたんだけど、

「初月……火を着けっぱなしで来たの?」
「うっ……ごめんよ。すぐに中に入ると思ってそのままにしておいたんだ」
「火事になっちゃうでしょう! 離れる時はすぐに火は消す! 節約にもなるんですからそこら辺は徹底しないと! 贅沢は敵です!」
「わー、ほんとにごめんよ!」

それから少しの間秋月姉の説教が開始された。
しばらくしてやっと解放された初月は少し泣きそうであったので

「ドンマイ、初月……」
「うん。少し反省したよ……」
「まったく……まぁいいでしょう。そろそろ食べましょうか。せっかく暖かいままなんだから」

それでやっと秋月姉は笑顔を浮かべて私達はそれから楽しく料理を食して
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