暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは『絶対零度の魔導師』
アージェント 〜時の凍りし世界〜
第二章 《暁に凍る世界》
ドキドキ!?温泉パニック!!B
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遅れることおよそ5分程、雪の積もりの浅い所を選んでランニングしていたなのはだったが、何かが倒れる様な重い音を聞き付け、森の入口にまで来ていた。

そこで見つけたのは、不自然に鋭利な切り口をした太いスギの倒木、つまり、暁人が先程斬り倒したそれであった。

「斬り口がすごく滑らか……フェイトちゃんのザンバーでもこうはいかないよね。」

The shape of the cut surface is very similar to “L?vateinn”.(切断面の形状はレヴァンティンに酷似しています。)

「って事は、これをやった人はシグナムさん並みの剣の達人………?」

That's it.(そういう事になりますね。)

なのはの周囲で、魔法を使わない純粋な戦闘技術に一番長けているのが、自身の兄、高町恭也とヴォルケンリッターの将、シグナムの二人だ。

「凄いなぁ……跡はまだ新しいし、近くにいるかな?」

これ程の実力の持ち主に、一魔導士、一教導官としてあってみたいと思うなのは。まさかその相手が、追いかけている犯人だとは思いもよらない。

「あ、足跡………ってこの方向、私達の旅館に!?」

There is a possibility.(可能性はあります。)

まさか犯罪者だとは思わないが、すぐ近くに凄腕とも呼べる使い手が泊まっていた事に驚きを隠せない。

「……会ってみたいな。急げば間に合うかな?」

若干の期待を胸に、来た道を引き返すなのはであった。……が、



「……え?いない?」

「え、ええ。外出していらしたのは高町様だけです。他のお客様は中に。」

「そう……ですか。ありがとうございます。」

「い、いえ……お役に立てず申し訳ありません。」

「気にしないで下さい。……うーん、私の早とちりかな?」

旅館に戻ってきたなのはだが、フロントに尋ねても外出していたのはなのはだけであると教えられる。なるべく人目に付きたくない暁人が、窓から出入りした為だ。

「……仕方ない、かな?汗かいちゃったし、寝る前にもう一度温泉に入ろうかな。」










「…………。」

暁人は一人、黙々と湯に浸かる。実は友達が少ない(死んだ事になっている上に犯罪者なのだから当然だが)暁人にとって、一人とは常に静寂と同義であった。そして、彼はこの一人の時間が嫌いでは無かった。

「…………………さて、」

静寂は集中を与えてくれる。暁人は己の精神の奥へ奥へと進み、深く深く潜っていく。






ーーーー暁人の奥底にあり、彼の土台にして中枢を成すもの。それはまだ幼い頃、幸せに囲まれていた頃の記憶だ。暖炉の前で歴史書を読む父、
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