アージェント 〜時の凍りし世界〜
第二章 《暁に凍る世界》
ドキドキ!?温泉パニック!!B
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たハボクックを振り抜く暁人。カッ、という軽い音がしたかと思うと、目前にあった太いスギの木がズレ、大きな音を立てて倒れる。
「……八割ってトコか。もう大分動けるな。」
ちなみに今の一閃、魔力による身体強化はその一切を行っていない。使った魔法は刃を生成する《フロストエッジ》だけである。
〈Impossible is impossible.Let's round up when you see the time.〉
「……そうだな。魔力操作を確認したら止めにしておこう、ハボクック。」
〈Aye sir.《Cold Shooter》》〉
銀色の魔法陣と共に、魔力弾が五つ形成される。その生成速度や魔力密度、安定性は、どれも一流のレベルだ。
「………行けっ!」
その五つの魔力弾を、目の前に広がる針葉樹の森に射ち出す。木々の間を縫いつつ速度は緩めず、制御の届くギリギリの距離までそれを続ける。やがて1kmも進んだだろうか。予め設置してあった氷の的、その中心を正確に射抜く。一つ二つでは無い。五つの魔力弾全て、ど真ん中に当ててみせた。
「…………よし、問題ないな。」
〈It is within error 0.05.It is perfect.〉
元々は乱戦の中で正確に目標だけを捉えたり、氷雪が人質に捕られた時に当てない様にする為の訓練だったが、やってみるとかなり難しく、魔力の精密制御が必要であり、その為の訓練になっていた。
「……この分なら作戦も前倒しに出来るな。年明けて直ぐってトコか。」
冷静に自身の体調を鑑みて、脳内でスケジュールを調整する。思ったよりも温泉が効いているのだろう。暁人の当初の想定を大幅に短縮できそうだった。
「……さて、少し汗もかいたし、寝る前にもう一度入ろうかね。」
〈Sir,actually, you quite like it, do not you?〉
「……悪いかよ。」
〈No,Rather it is a welcome thing.〉
「……ふん。」
手ずから修復したからこそ、実の娘にからかわれる父親の気分を味わった暁人であった。
「……ねぇ、レイジングハート。」
〈What is it?〉
「“これ”、何だろう?」
〈It is a fallen tree.〉
「そ、それは見れば分かるんだけど……」
暁人に
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