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遊戯王GX−音速の機械戦士−
―真紅の皇―
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》……!』

『勝負は簡単だ。当たりが出ればそいつは破壊、ハズレが出ればオレの負け! ……ルーレットは、お前が止めていいぜ』

 さらにロード・オブ・ザ・レッドは通常召喚をしておらず、メインフェイズ2に召喚されたのは一発逆転の力を秘めたモンスター《時の魔術師》。当たりが出れば相手のモンスターを全て破壊し、ハズレが出れば自分のモンスターを破壊した上にダメージが発生する。分かりやすいギャンブルカードに対して、ここまで戦った故にか、対戦相手は万丈目にルーレットを止める権利を与えていた。

『タイム・ルーレット!』

『後悔するなよ………………ストップだ!』

 《時の魔術師》が手に持った杖の先のルーレットが回る。勝利の女神がどちらに微笑むか、このルーレットの結果によって決まるといっても過言ではなく。万丈目がストップと宣言した時、ルーレットが指していたのは――

『げっ!』

 ロード・オブ・ザ・レッドの悲鳴が木霊する通りに、《時の魔術師》が指していたのはハズレ。勝利の女神は万丈目に微笑んだのかと、千年を経過させる魔法は《時の魔術師》自身へと発生する――

『なーんてな!』

 ――筈だった。万丈目の手によってすでに止められていた筈のルーレットは、《時の魔術師》によって再び動き出していた。それも先程まではハズレが混じっていたはずのルーレットには、当たりのみしかない出来レースへと変貌していて、何が起きたのかと考える暇もないほどに万丈目は驚愕する。

『何をした!』

『速攻魔法《トラップ・ブースター》で罠カード《確率変動》を発動したのよ! このカードの効果によって、ギャンブルをやり直すぜ!』

 《時の魔術師》の効果が発動するより早く、ロード・オブ・ザ・レッドは二枚のカードを発動していた。まずは手札一枚をコストに手札から罠カードを発動する速攻魔法《トラップ・ブースター》と、ギャンブルをやり直すという効果を持った本命の罠カード《確率変動》。さらに《確率変動》にはやり直した結果にはならないという効果もあるため、《時の魔術師》は当たりのみしかないルーレットを回していたのだ。

『ルーレット、もう一回止めてもいいぜ! 当たりだけだからよ!』

『くっ……ストップだ……』

『タイム・マジック!』

 結果は決まりきっている。発動した《時の魔術師》によって千年後の未来に跳ばされたも同然の《アームド・ドラゴン・カタパルトキャノン》は、ドラゴンの部分は老いて動くこともままならず、機械部分は錆びてたまらず自壊していった。

『ダイレクトアタック……と、いきたいところだが、もうメイン2だったな。ターンエンドだぜ!』

『オレのターン、ドロー! ……《貪欲な壺》を発動し、カードをさらに二枚ドロー!』

 《アーム
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