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遊戯王GX−音速の機械戦士−
―真紅の皇―
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ウイング・カタパルト》に合体するが、その戦闘力は《XYZ−ドラゴン・キャノン》には劣る。

『合体能力を持つマグネットモンスター……嫌なもん思い出させるぜ……』

『まだだ! 《融合識別》を発動し、《X−ヘッド・キャノン》を《XYZ−ドラゴン・キャノン》として扱い、合体する!』

 融合素材にする際の名称を別のカードに変更する、という特異な効果を持つ魔法カード《融合識別》の発動により、ようやく俺も万丈目の狙いを悟る。XYZデッキ使いに嫌な目にでも合わされたのか、対戦相手は覆面の下からでも分かる苦々しい表情をしていて、これから起こることを予期しているかは分からなかったが。とにかく《融合識別》の効果で《XYZ−ドラゴン・キャノン》扱いとなった《X−ヘッド・キャノン》は、《VW−ウイング・カタパルト》と合体していく。

『完成! 《VWXYZ−ドラゴン・カタパルト・キャノン》!』

『なぁにぃ!?』

 YとZのパーツは《融合識別》による虚像ではあるものの、その虚像は本物と合体したものと何ら違いはなく。2ターン目にして万丈目の切り札である《VWXYZ−ドラゴン・カタパルト・キャノン》がお目見えとなり、対戦相手たる《ロード・オブ・ザ・レッド》は驚愕する他なかった。

『VWXYZの効果! 相手フィールドのカードを一枚除外する!』

『おおっと待った! オレは手札から《寄生虫パラノイド》をお前にプレゼントするぜ!』

 相手フィールドの《鉄の騎士 ギア・フリード》がVWXYZで安定して倒せる相手だからか、VWXYZの除外効果の標的は伏せられたままのリバースカード。ただしその前に対戦相手の手札から発動された《寄生虫パラノイド》は、VWXYZの装備カードとなって寄生し、その種族を昆虫族へと変貌させていく。

『……だからどうした!』

『確かにオレも虫はあんま好かねぇけどよ、侮ってたら痛い目みるぜ! リバースカード《超進化の繭》!』

 ズバリ昆虫族のような見た目へと変貌してしまったVWXYZを忌々しげに見ながらも、万丈目は構わず除外効果を発動しようとするものの、対象のリバースカードが先に発動されてしまう。さらにそのカードの発動とともにVWXYZは繭に包まれていき、まるでサナギのように沈黙してしまう。

『《超進化の繭》は、カードを装備した昆虫族を墓地に送ることで、デッキから昆虫族を特殊召喚する! 来い! 《インセクト女王》!』

 サナギ、というのもあながち間違いではなかったらしい。何故なら繭に包まれていたVWXYZの内側から、巨大な昆虫の手足が突き破ってきたからだ。そのまま繭を完全に破っていき、ロード・オブ・ザ・レッドのフィールドへ《インセクト女王》が特殊召喚された。

『装備カードとなった《寄生虫パラノイド
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