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遊戯王GX−音速の機械戦士−
―真紅の皇―
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ンエンドだ!』

『へ……攻撃力3000かよ、燃えてきたぜ! オレのターン、ドロー!』

 もはや永続魔法《凡骨の意地》はフィールドにはなく、これでロード・オブ・ザ・レッドの手札は三枚。そのうち一枚は先のターンで引いた通常モンスターであり、《おジャマ・カントリー》の効果によって、攻撃力が3000となった《おジャマ・キング》へとあらかさまに闘士を燃やしていて。

『装備魔法《D・D・R》を発動! 手札を一枚捨ててこのカードを装備することで、除外ゾーンのモンスターを特殊召喚する! 時空の狭間から蘇れ、レッドアイズ!』

 そして装備魔法《D・D・R》から呼び出されるのは、魂のカードとまで呼んでいた《真紅眼の黒竜》。もとは《闇の誘惑》といったカードとのコンボ用なのだろうが、奇しくも《アームド・ドラゴン・カタパルトキャノン》の効果の対策として機能し、黒竜は再びフィールドへと飛翔した。

『だが《おジャマ・カントリー》の効果で、元々の攻撃力と守備力は逆の数値となる!』

『そいつを待ってたぜ! オレはさらにこのカードで攻守逆転!』

 ただし《おジャマ・カントリー》はフィールド全てに作用するために、《真紅眼の黒竜》も本領を発揮することは出来ずにいたが――さらに発動した一枚の魔法カードが、状況の全てをひっくり返していた。

『《右手に盾を左手に剣を》! 攻守逆転ならオレにも一家言あるんでな!』

『ぐ……!』

 発動されたのは攻守逆転カードの開祖とも言える魔法カード《右手に盾を左手に剣を》。エンドフェイズまでステータスを入れ換えるという効果は、万丈目の《おジャマ・カントリー》とともに発揮され、二回の攻守逆転が起こることで結果的にステータスは元に戻る。

 万丈目の《おジャマ・キング》は力を失い、ロード・オブ・ザ・レッドの《真紅眼の黒竜》は力を取り戻し――もはや万丈目に、次の一撃を防ぐ手段は存在しなかった。

『バトル! レッドアイズでおジャマ・キングに攻撃! ダーク・メガ・フレア!』

『ぐあああああっ!』

万丈目LP2250→0

「あー……」

 テレビの向こうで万丈目がレッドアイズの一撃を受けたところで、反射的に無念そうな声が漏れた。番組の特性からして新人が勝つ方が珍しいということもあるが、流石の万丈目と言えどもプロの壁は厚かったというべきか。

「万丈目くん、惜しかったわね……」

「ああ……悪い、電話」

 やはり同様に無念そうな表情を隠さない明日香に対して、それでも新たな切り札たる《アームド・ドラゴン・カタパルトキャノン》の話を振ろうとすれば、タイミングも悪くPDAから通話を知らすアラームが鳴る。誰かをチラリと確認しながら電話に出てみれば、すぐさま不機嫌そうな声が電話先から響き渡
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