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仮面ライダーLARGE
第二話「変身ッ!」
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帰ってきてよ……くない! 全然よくない!! こともあろうに、原理も理屈も全く理解できないまま、俺の腰回りにそのベルトがひとりでに装着してきたのだ。
「お、お前……そのベルトが装着できたってことは、キサマも『仮面ライダー』か!?」
カラスロイドは地面に降り立って、俺に指を向けた。俺は何のことやら混乱する。
「えっ? えぇっ!?」
――その様子だと、素人か?
カラスロイドは、目の前で突然ベルトが装着されてしまった青年の動揺さを窺い、こちらに有利があると見た。
「クックック……そうなれば、俺の力を使うまでもないか? 戦闘員ども!!」
カラスロイドの叫びに、地面の玉砂利を突き抜け、砂利を飛び散らせながら数人の黒づくめのスーツをまとう連中が表れた。それは、あのときの夢の中に出てきた奴らで、俺を襲おうとしたした奴らと同じ姿だった。
――……これって!?
まるで、夢と同じ展開じゃないか!? 
「フン、殺せ! ライダーになる前に殺せば容易く済むはずだ」
カラスロイドの一言で、黒い戦闘員らはそいれぞれ刃物を手に俺に襲い掛かろうとした。
「ちょ、ちょっと!?」
瞬く間に俺は奴らに囲まれてしまった。そして、後ろにいた朱鳥までも奴らに囚われてしまう。
「は、放してくださぁ〜い!」
「桑凪さん!?」
「ハハハ、ライダー? 最後に言い残すことはあるか?」
両腕を組みながら、カラスロイドは俺を見下ろした。
「ま、待ってくれよ! ライダーだなんて……そんなの知らないって!? そもそも、この俺がライダー!? 何かの冗談だろ!?」
「表の世界では迷信扱いされていたとしても、裏の世界では『仮面ライダー』は実在するんだ」
――マジ、かよ……!?
俺は目を丸くして、黙ってしまった。言葉が出なかった。言っていることは信じられないも、目の前にいる戦闘員やカラス頭の怪人現れたりと、そんなものを見れば信じなければならないと思ってしまう。
「哀れだな? 自分が強化人間だなんて知った直後に死ぬなんてな? 恨むなら自分の非運を恨むんだな!」
カラスロイドは、両手をかざした。それを合図に戦闘員は一斉に刃物を向けて四方八方から襲い掛かってくる。
「……ッ!!」
そのとき、俺の背後から捕らえられた朱鳥より声が届いた。
「九豪君ッ! 叫んで!? 『変身』って!!」
「!?」
「変身して! 『仮面ライダー』にッ!!」
「……!」
刹那。襲い来る戦闘員の動きが止まってみたのだ。いや、スローに見える。俺は、朱鳥の放った一声に突き動かされるかのように、両腕を構えた。まるで次から次へとやるべき動作が頭から浮かび上がってくる。
「変……」
右腕を額の前まで掲げ、左手がベルトの脇をつかんだ。すると、先ほどまで止まったままであったベルト中心に埋め込まれた赤い球体から歯車状の
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