第二話「変身ッ!」
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ンだよ!?」
「僕? 僕は……そうだね? 『通りすがりの仮面ライダー』とでも言っておこうかな?」
「か、仮面ライダー……!?」
どこまで、なり切ったやつだ。そんなの嘘に違いない。
「う、嘘つけ! お前みたいな泥棒が仮面ライダーなわけないだろ!?」
「本物なんだけどな〜? ま、君たちの知っているような正義の仮面ライダーじゃないけどね?」
「どういうことだよ!?」
「そのまんまの意味さ……」
「そ、それを返してください!」
泣きそうな顔と口調で朱鳥は叫んだ。しかし、そんな彼女の前にして男は微笑んでいる。
「フフフ、そう簡単に返すつもりはないよ? こんなマニアックなベルト、そう見つからないからね? これは想像以上の掘り出し物だな? 『あんな奴ら』に渡してしまうなんて勿体ないし……やっぱこれは僕が持っておくべきだね!」
シュンッ……!
刹那、風を切る音とともに男が座っている鳥居に鳥の羽をも要した刃物が数本、男の手元のあたりに突き刺さった。
「ッ!?」
男はとっさに鳥居から飛び降りると、次に俺の上空にもう一人の新たな人影が表れる。
それは俺の目を疑わせる光景であった。
IS? 違う、人だ。メカニカルなスーツを纏い、背にはその身長をも越すと思われる黒い鳥の翼が両翼、そして正体の頭部は……鳥の頭であった。その様子はまるで烏でもある。それも鴉だ……
「ディエンド、お前何の真似だ? 依頼通りこちらにそのベルトを寄こせ!」
「チッ……誰かと思えば、ショッカーの怪人かよ? それも鳥型の『カラスロイド』か?」
「つべこべ言ってないで、とっとと俺にベルトを渡せ! そうすれば、グロリアス様には黙っておいてやろう?」
「ッ!」
すると、男は腰から青い線の走る銃身のようなものを取り出そうとしたが、それもカラスロイドと名乗る鳥頭の化け物が飛ばす羽の刃物ではじかれてしまった。
「無駄だ。強化人間以外のアフターライダーごときでは俺たちグランショッカーの第4世代の怪人シリーズを倒すことはできないぜ?」
「くぅ!」
すると、男は一瞬俺の方へ振り替えると、すぐさま肩にかけていたベルトを俺の方へ投げてよこしたのだ。
「おデブ君、パス!」
「へっ!?」
俺の足元に投げ落ちたそのベルト、それが俺のつま先に触れてしまった。
「なんだ?」
途端、ベルトは光を発してひとりでに浮遊し、それが俺の腰回りに装着されたのだ。
「はぁ!? こ、これって……」
「ビンゴ! やっぱりそれが君のライダーベルトだったのか……やっぱそれ君に返すよ? じゃあね!」
状況的に危機感を抱いた男は、そのままはじかれた銃身の物体を拾上げると、そそくさと素早い身のこなしでその場から逃げ去ってしまった。
「あ……」
押し付けられてしまった感が半端ないが、ベルトがこちらに
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