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仮面ライダーLARGE
第二話「変身ッ!」
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はそれなりの準備か、立ち入りが禁じられているかもしれない。しかし、朱鳥のその異様な慌てように俺はよほど重要なことを抱えているのだと感じた。
「本殿がどうしたんだ?」
「本殿が危ないんです!」
「危ない?」
「だって、今朝私のもとに……」
すると、本殿の俺たちの目の前に映る本殿の扉がゆっくりと開いた。中から誰かが出てくる。
「……!」
朱鳥は怖くなって、咄嗟に俺の後ろへ隠れた。
「だ、誰だ!?」
俺は叫ぶ。すると、本殿から出てきた罰当たりな奴、そいつは一人の若い青年であった。見るからに二十代半ばほどである。
「あれぇ? 見つかったか……」
能天気な口調で目の前の俺たちを見下ろす男を見て、朱鳥は目を丸くした。
「あ、あなたは……!」
「あっ、今日俺の『予告状』読んでくれたかな?」
と、にやにやしながら男は朱鳥に問う。
「桑凪さん……この人だれ?」
如何にも怪しいといわん限りの男を前に俺は後ろの朱鳥にささやいた。
「今朝、私のもとに変な手紙が来まして……」
「おいおい? 変な手紙とは失礼な? 『予告状』って言ってもらえないと心外だよ?」
「も、もしかして桑凪さん!?」
俺は目を丸くして彼女に問う。
「……泥棒が来たってこと、警察に言わなかったの?」
「えっとぉ……忘れちゃいました」
ガクッと、俺はずっこけそうになった。いや、むしろいたずらかと思ってスルーする場合もあるけど、これはさすがにない。俺は、彼女が放つ俺よりもすごい天然ぶりに呆気を取られた。
「ま、忘れてもらった方がこっちには好都合かな? それじゃあ、『お宝』は手に入ったことだし?」
と、彼は輪のような、ベルトのような機器を肩にかけている。
「あ、そ……それは!」
朱鳥は、そんな彼が持っているベルト状おものを目に驚く。
「長居は無用ってことだから、アディオス!」
そういうなり、男は高い身体能力で頭上の渡り廊下の屋根へ飛びあがるようによじ登ると、そのまま屋根を伝って逃げてしまった。
「たいへん! あれに例の三文字の名前が入っているんです〜!!」
「えぇ? あれに!?」
「今咄嗟に思い出しました!」
「って、それよりも早く追うよ!?」
「あ、待ってくださ〜い!」
俺たちは、渡り廊下から降りてすぐさま表の境内へ回った。しかし、そのときはすでに青年は先ほどの身体の力で鳥居の上に腰を下ろして、こちらを見下ろしていた。
「そ、それを返せ!?」
俺は叫ぶが、そんな俺を前に男は余裕の笑み。もしや、これは噂に聞いた「怪盗」というやつか!?
「もう遅いよ? この、『ライダーベルト』は頂いていくね!」
「ら、ライダーベルト!?」
その言葉に、俺は目を丸くする。まさか、いや……嘘だろ? 本物だというのか? いやいや、絶対にありえない。
「アンタ、何モ
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