第二話「変身ッ!」
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な義兄弟などザコにすぎぬ!」
「では……王蛇やベルテは?」
「あいつらは必ず裏切る。そもそも、奴らも我にとっては虫けら同然よ?」
「シザースは?」
「あいつ……食われただろ?」
「あぁ……食われましたね?」
「他にもっとマシな奴はおらぬのか? 下手をして、これ以上シャドームーンに笑われたくはない!」
「えぇっと……ディエンド?」
「馬鹿を申すな! 逆にこっちの物が盗まれるわ! いや……まて?」
顎を抱えて、グロリアスはディエンドと聞いて何かをひらめいたようだった。
「どうしました? 指令?」
「ふむ……良き案が余に浮かんだぞ?」
「ほう?」
「ジルキスよ、新型ショッカーの核について、オリジナルを見ればすぐにも解明できそうか?」
「それはもちろんでございます。しかし……オリジナルが手に入ったらのことですが?」
「ジルキス、すぐにでもレプリカを作る用意をいたせ?」
「は……?」
「なに、余の案を聞け……?」
と、グロリアスはジルキスの年老いた耳元へつぶやいた。
*
俺は今、人生の中で初めて真の「緊張」というものを感じている。小さい頃は無意識にも、今では落ち着きが保てずにいる。
何せ……俺は今、「女の子の家」に行こうとしているのだ。冷静もなにもあったものじゃない。先ほどから心臓がバクバクしている。
一旦自室に戻って私服を着、その合間も緊張を抑えようとしてが、どうも心が言うことを聞いてくれなかったのだ。
――あぁ……緊張過ぎる!
街一帯が見渡せる山のふもとまで来ると、石段の通じるそれなりに立派な境内と神社が出迎えた。これはまるで大社だ。前回来たときは夜で暗かったからあまりわからなかった。
「つ、ついた……」
石段を登り切って、俺は汗だくになる。これを毎日、当たり前のように朱鳥は登っているのか? そうだとしたら、根性だけはすごいな?
「えっと……あ、いた!」
境内を見渡すと、真っ先に竹箒で掃き掃除している巫女の少女を見つけた。あの、爆乳は間違いなく朱鳥である。
「あの……?」
驚かさないように、俺は慎重に声をかける。すると、少し、ハッとしたような感じだが、それでも巫女装束を身にまとう朱鳥は笑顔で俺に振り向いてくれたようだ。
「あ、いらっしゃいです!」
「ご、ごめんね? ご奉仕中だっていうのに……」
「いいよ? 社務所に来て? ちょっと家が散らかっているから……」
すこし、顔を赤くして言う朱鳥を見て、俺は少し安心した。なんだ、彼女の部屋に入るんじゃなくって、社務所なら……と、いささか緊張がほぐれた。
俺は、巫女の朱鳥に連れられて社務所の休憩室へ招かれた。従業員は朱鳥以外誰もいないので、これもこれでホッとした。
「ほう……?」
雷馬たちが社務所へ入ってからしばらくした後、境内にもう一人怪しげな青
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