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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百話 「チート転生者」シャロン・イーリスと対峙します。
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・・・。」
『私の言いたかったことはこれで終わりですわ。そうそう、一つ付け加えておくならば、暗殺などという手段に訴えることなどなさらぬように。何故なら・・・・。』
シャロンの微笑がますます濃くなった。絶世の美貌なのにまるで悪魔的な色合いが濃くなっている。
『ローゼンリッター一個師団はおろか、自由惑星同盟130億人をもってしても、そしてあなたの手駒になるであろう15個艦隊の艦砲射撃をもってしても私を倒すことはできないのだから。死体と兵器の残骸の山が増えるだけです。惑星ごと私を消滅させるというのならば話は別ですけれど。』
では、御機嫌よう、という優雅な言葉を残してTVは消え、元の番組に戻った。
たっぷり2分間はTVの意味をなさない「シャロン賛美」の映像が流れ続けた。
「うえっ!・・・・うう・・・・。」
突然えずく音がした。ユリアンがたまらず床にしゃがみこんで体を震わせている。
「大丈夫か!?」
ヤンが抱き起すと、青ざめた顔でユリアンはうなずいた。
「・・・すみません。なんだか強烈に吐き気がして・・・・。」
無理もない、とヤンは思った。繊細な子供が、あのような強烈な言葉を並べ立てられては気分が悪くならない方がどうかしている。自分でさえ吐き気がしないと言えば嘘になるほどだったのだから。
「少し休んだ方がいい。リビングに移動しようか。」
ユリアンを抱きかかえるようにして、ヤンはリビングに行き、少年をソファーベッドに寝かせた。毛布を取って戻ってきたヤンが無言でそれをかけ、少年の震える体をさすっていると、
「・・・・これでいいんですか?」
ユリアンがかすれた声が空しさをはらんでリビングに流れた。
「・・・・押し売りをするのは本来私が最も嫌いなことなんだけれどね、あの時はああいうしかなかったんだ。ごめん。」
「いえ、ヤン提督は悪くありません!悪いのは、あの人です!」
やや赤みを取り戻してきたユリアンが声を上げた。
「悪い、か・・・・。」
しばらくして、ヤンの低い独り言がユリアンの耳に入ってきた。
「その人が悪いかどうか、決めるのは後世の人だと言うが・・・・・。」
ヤンはユリアンに語り掛けるというよりも自分に言い聞かせているようだった。
「私自身はあの人を完全に見誤っていた。あの人は・・・自由惑星同盟、いや、民衆にとって最大最悪の人だ。ルドルフ・フォン・ゴールデンバウムよりもずっと。」
ユリアンは声もなくヤンを見た。これほど怖い顔をしている養父を彼は見たことがない。ヤンはヤンで有る二人を思い出していた。自由惑星同盟と帝国が互いの人質を交換をしているさ中、二人の若い帝国軍女性将官が自分に警告をしたことを。
警戒はしていた。密会をして注意喚起をし、対策を練ろうとしていた。だが、そんな程度では到底済まされなかったのだ。何
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