0184話『利根の退屈しのぎと筑摩の熱騒ぎ』
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のカタパルトにかかればどの瑞雲も綺麗に飛ぶのじゃ!」
利根は自慢げに自分がいつも装備している瑞雲系統の装備を私に紹介して自慢してくる。
その姿はまるで子供の工作を作った紹介みたいで微笑ましい。
だけどそれで利根の眉毛がまたピクリと動いたので私は考えることを止めた。
「気のせいか……。今日はよく吾輩のセンサーが反応するな」
「誰かが利根の噂でもしているんじゃないか?」
「そうかのう……? まぁ吾輩の感覚では悪口とは無縁のものだと思うから大丈夫じゃ!」
「そうだな。うちの子達はみんな仲良しだもんな。そういえば聞こうと思っていたんだけど今日は筑摩は一緒じゃないのか……?」
「筑摩のう……今はちょっと体調を崩してしまって部屋で休んでおるのじゃ」
「それはまた珍しいな……」
「そうじゃろう……? それで吾輩ではどうしようもできずに提督の所に来たのじゃ」
「なるほど……それじゃ今から筑摩のお見舞いでもいくとするか? 酒保でなにか栄養の付くものを買っていってさ」
「おー! それは名案じゃな! ではさっそくいくとするかの酒保へ!」
そして私と利根はそのまま酒保で少し買い物を済ませた後に筑摩の部屋に向かった。
利根が筑摩の部屋の扉を叩いているのだけど、
「ちくまー? いるなら返事をするのじゃー! お見舞いの品を提督と買ってきてやったぞー?」
利根がそう中にいるであろう筑摩に話しかけるのだけど反応はなかった。
もしかして結構やばい状態だったり……?
それなので、
「利根、私が変わろう。筑摩、入らせてもらうぞ?」
筑摩の了解を得ないで私はドアを開けた。
するとそこには筑摩が少し息を荒くして倒れていた……。
「筑摩ー!? なぜ布団の中に入っておらんのじゃ!?」
「あ……利根姉さんに提督……。いけません、私としたことが……」
筑摩はそれでなにかを取ろうと手を彷徨わせているのだけど私がその手を握ってやり、
「無理をするな……筑摩はもう休んでいなさい。後は私と利根がなんとかしておくから」
「すみません、提督……」
私は筑摩を担いで布団に横にさせて毛布をかけてやった。
まだ筑摩の息は荒いままだから熱でも出しているんだな。
「ててて、提督よ! どうすればよいのじゃ!?」
おそらく普段は筑摩に頼りきりだからこういう時に対処ができないんだろうな。まぁしかたがないな。
「利根はおけに水を入れてきてくれ。あと布タオルを用意してくれ」
「了解じゃ!」
それですぐさま利根は用意を開始している間に私は筑摩の額に手を乗せる。
思った通り熱いな……。
「あ……提督の手、冷たいです……」
「今はこれで我慢してくれな」
「はい……」
それと利根が準備のために部屋を出て行っ
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