ペルソナ3
1843話
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のものは世界史で特にこれといった事もなく終わる。
……アイルランド辺りの世界史とか、クー・フーリンが出てくるような授業ならちょっと面白そうだったんだけどな。
そして授業が終わり、休み時間になると……
「ねえねえ、アルマー君ってゆかりとどんな関係なの!?」
「2人の仲が噂になってたけど、何かそれについて一言」
「桐条先輩とも仲良く歩いていたって話があるんだけど、それはどう?」
「爆発しろ」
おい、誰だ最後の。
そんな風に思いながら、俺は隣に視線を向けるが……既にそこにはゆかりの姿はない。
どうやらこの騒ぎを予想して、前もって逃げ出してしまったらしい。
畜生、俺を生け贄にしたな。
「あー、そうだな。俺とゆかりは……」
「きゃーっ! 呼び捨て!?」
最後まで言わせず、近くにいた女が黄色い悲鳴を上げる。
うん、まさかこの程度で驚かれるとは思ってなかった。
大体ゆかりは自分の名字を嫌っているから、親しい相手には名前で呼ぶように言ってるし。
実際、順平だってゆかりをゆかりッチなる妙なあだ名で呼んでいた。
別に俺がゆかりを名前で呼んでも、そこまでおかしいとは思わないんだけどな。
「まぁ、その、何だ。ゆかりとは、俺がこの国に来た時に知り合ってな。それで色々と助けて貰っている」
「この国に? そう言えば、アルマー君って外国人なのよね。凄い日本語が上手いから分からなかったけど」
「ああ。その関係で転入の手続きとかその他諸々が色々と遅れたんだ」
「ふーん……だから日中でも普通に外にいたんだ」
この場合の日中というのは、本当の意味の日中ではなく、本来なら学校に通っている時間って事だろう。
「そうなるな。出来れば新学期から来たかったんだけど、手続きの関係で無理だった」
適当にそれらしい事を口にして話を誤魔化していると、やがてチャイムがなって2時限目の授業が始まる。
ちなみに、ゆかりは授業が始まる直前まで戻ってくる様子はなかった。
ゆかりに視線を向けると、そこにはどこか得意げな様子で笑みを浮かべているゆかりの姿。
畜生、何て羨ましい。
ともあれ、そんな感じで授業が行われ……やがて、昼休みになる。
「行くわよ」
昼休みになった瞬間、ゆかりが俺の手を引っ張って教室を出ていく。
この時間を待っていたのか、その行動には一切の躊躇がない。
おかげで、昼休みという事で再び俺の席にやってこようとしていた他の生徒達をその場に置き去りにする事に成功する。
うん、まぁ、取りあえずは毎回他の生徒達に集まってこられるのも結構面倒だったので、ゆかりに助けられたのかもしれないな。
ともあれ、俺の腕を引っ張ったゆかりは、そのまま空き教室に向かう。
「どうせなら
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