トンネルでの戦い
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す。最終目標は「GENESIS細胞を奴隷に植え付けることで、PDMの代わりの作用を得る」ようにすることだろう?」
「…確かにそうね。そうすればPDMの生産費用は安くなるし、PDMのように外れるというデメリットも無いわ。でも今は別に資金源に困っていないじゃない…政府が予算を分けてくれるし」
パチュリーは懐から取り出した煙草に火をつけた。一服し、口から煙を吹き出すと天井の空気清浄機が反応して吸い込んでいく。
「思ったんだけど、GENESISがいつか暴走する可能性は無いのかしら?」
「…パチュリー、当たり前だ!あれは私が未来生物「GENESIS」を基に作り上げたスーパーコンピュータだ!巫女が壊すのは別例だが、自ら暴走することは決してあり得ない!」
「…それはあなたの「予測」でしょう?何が起こるのか、それは誰にも分からない。貴方は特別に未来を知る訳では無いじゃない。──私達は父なるアプスーでも、母なるティアマートでもないのよ」
パチュリーは持参の自前のパソコンをいじり、テレビモニターに切り替える。画面内では多くの警察と神子と博麗の巫女による鬼ごっこが行われていた。滑稽にも、画面中の霊夢は追いかけてくるバイクの群れに向かって札なり光弾なりを放っている。非現実的で、現実的な。
「…まーた鬼ごっこみたいだな。漏れる音から分かる。でも他のGENESISの場所にはちゃんと警察とPYT兵も送っといた」
「PYT兵…あんたが改造した兵士たち、だっけ?」
「そう。社長直々に頼まれて、奴隷を何人か連れてきて実験を行ったのさ。──まあ記憶を新たなものに書き替えておいたから、ずっと忠誠を誓ってくれる」
「…先回り、ね。それにしても結構徹底的にやるのね。──まさかCONCORDIAの場所を突き止められたとは思ってもいなかったでしょ?」
「………彼女を甘く見てはいけない、という事だけは分かった」
◆◆◆
霊夢たちはとにかくバイクを走らせていた。バイクのメーターは既に110を示しており、高速で道路を疾走する。近隣住民たちは突然起きた逃走劇に戸惑いつつも、巫女は必死に応戦する。背後からはそんな2人を追尾するバイクやパトカーの群れが疾走している。それらをたった1人で抗う彼女はどのような心理状態であったのか、書くまでもないだろう。
「どれだけいるのよ…!」
仲間が車の中を?い潜る巧みな運転で何台かのパトカーを撒いたが、それでも神子たちは追ってくる。──全員、一斉砲火!と、神子が運転しながら言い放つや否や、後ろの警察隊は機関銃やマシンガン、ハンドガンなどで逃げ回る2人を射貫こうとする。銃声が猛り声を上げて、前にいる抵抗者を貫かんとする。そんな仲間の視界に、トンネルが見えた。
そして仲間は咄嗟にアイデアを思いつい
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