トンネルでの戦い
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、余る所無しにエメラルドやサファイアなどの宝石が敷かれている。そこから見出される刃は研がれており、空気さえ容易く切り裂いてしまうかのような出で立ちであった。
それを静かに構える神子に、2人はたじろいだ。霊夢に関しては先程の戦闘で疲弊さえ覚えており、聊か感覚が鈍っていた。
「…に、逃げましょう!ここで足止めをされたら、いずれ警察が集まってしまいます!」
「分かったわ!」
仲間はすぐにバイクに跨り、彼女に提案した。霊夢はすぐに仲間の後ろに跨ると、そのまま颯爽と公園から出て行くバイクに神子は舌打ちした。更なる爆発が発生し、霊夢の仕業を呪った彼女は追いかけるためにバイクに乗り、無線を通じて警察に連絡した。
飽くまでも彼女は霊夢ともう一人を捕縛し、会社から与えられし使命を果たさんとする迄だったのである。
持っていたレシーバーから、警察に向けて早口で報告した。そこには神子なりの焦りがハッキリと示されていたのだ。
「──警察部隊に報告!こちら博麗の巫女、B区に向かって走行中!近くの者は支援を要請します!」
◆◆◆
「…私はあの発明のバックアップを取っていたのさ」
にとりは暗い研究室でパチュリーと共に明るく光るパソコンの画面をじっと見つめていた。パソコン内ではGENESISの一体が破壊された事によるエラー反応がずらりと出現し、対応に追われていたのである。キーボードを高速で打つ博士にとって、霊夢は厄介な存在へと昇華した。同時に自分の先見性を讃え、自らを賞賛していたためにパチュリーから煙たがられていた。
「…CONCORDIAのデータを中央のデータ分割装置に戻すが、本当に面倒だな。一歩前の作業に戻ったことで、再び分割し直せる利点があるが…霊夢も侮れないな。───それに「EXGENESIS.exe」のデータ流出も防いでいた。GENESISに自身の持っているデータを形状化し、自身の力とする大事なファイルである以上、一個でも流出したら大変な代物だった。危ない危ない」
「結局あなたが作ったGENESISは大したこと無かったのね。持ち場を離れてもいいのよ?」
パチュリーは笑って言うと、にとりは「何を!」と言って反論する。ムキになって一瞬手を止めてしまい、パソコンが火を噴くようにエラー音を吐き出した。改めて振り返った彼女は溜息混じりに手を動かした。カタカタと無機質な音がエラー音に負けじと響く。
「第一、今私は重要な「GENESIS細胞」を研究している。ここで持ち場を離れたら、我々の計画が終わるだろうに」
「GENESIS細胞……本当に当初の予測通りになるのかしら?私には思い難いわ」
「当たり前だ!GENESIS細胞を既に埋め込んで、実際に実験している。…これで異常が見られれば、被験体の体を解剖して次回に生か
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