0183話『西村艦隊の喜び』
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?」
私はわざわざいらぬ期待を持たないようにそう言ったんだけどそこで朝雲と山雲が真剣な表情になって、
「絶対に満潮姉よ!」
「そうよ〜。今の今まで耐えてきたんだから絶対満潮姉ぇに決まっているわ〜」
「別にそうと決まったわけじゃ……」
「いや、そうだと思うよ。だって……」
そう言って司令官は後ろに飾られている今年の秋刀魚漁での最終報酬である大漁旗を見ながら、
「今年の大漁旗は第八駆逐隊がモチーフになっている。そこには四人の姿が映っているが、一人だけまだ改二姿じゃないけど……きっと満潮が改二になったらこの大漁旗も再度修正されて贈られてくると思うんだ……多分だけどな」
そこには確かに第八駆逐隊の朝潮姉さん、大潮姉さん、荒潮とそして私の姿がプリントされていたけど私だけ初期の服装のままだ。
これだとなんか私だけハブられているみたいで見栄えが悪いわね。
でも、もしもだけど私が改二になったらこの大漁旗も変化するのかしら……?
わざわざ大本営がもう一つ用意しているとは思えないけど……。
でも、もしそうだったらサプライズにも程があるわ。
「……まぁ、それじゃ期待して待っていようかしら?」
私は照れ隠しのように後ろを向いてそう話す。
多分今の私の顔はみんなに見せられないと思うから……。
「ああ。だけど朝雲と山雲の練度も満潮の練度が85から88の間までになったら順次一応は上げていこうとは思っている。だから三人とも、誰が改二になってもいいように練度を上げておこうな」
「わかったわ、司令!」
「了解よ〜司令さーん」
司令官の言葉は頼もしいものだった。
私達のために頑張ろうという気持ちが伝わってくるから。
でも、
「司令官? 調子に乗らないでね。私はこんなことじゃまだ喜ばないんだから! きっちり確かな情報が提示されるまで司令官の言葉に踊らされないんだからね!? わかった!?」
「はいはい、分かっているよ」
だけど司令官はどこも痛くも痒くもないという感じなのか余裕の笑みを浮かべてやんわりと私の発言を受け流した。くっ……悔しいわね。
「ひっさしぶりの満潮の照れ隠しだねー」
「この扶桑……満潮の愛らしさで感激で倒れそうだわ」
「あぁ、扶桑姉さま!?」
「満潮も嬉しいようだね。僕も嬉しいよ」
「山雲ー! こうなったら私達も練度を上げるわよ!」
「了解よ〜、朝雲姉ぇ〜。頑張るわ〜」
西村艦隊の面々もどこか浮かれているのかそれぞれ楽しそうだわね。
……まぁ確かに私も嬉しいけどね。
「満潮、頑張って練度を上げていこうな」
「ふ、ふんっ!……まぁ期待しているから司令官も私を失望させないでね?」
「ふふっ。了解だ。みんなも頑張ろうな」
『了解』
「りょ、了解よ……」
私
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