第百二十話 生還
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ッテンハイム候の私兵が割って入ろうとするが、競馬場入り口から正体を明かしてもよいシークレットサービスが現れ排除を始める。
またテレーゼが睨みながら宣言する。
「手向かい逃亡すれば、謀反人として討伐いたす。努々忘れぬようにな」
その言葉に観客席の貴族達は動くに動けなくなった。
テレーゼは姉を呼ぶ。
「姉上、此方へ」
「判りましたわ」
クリスティーネにしてみれば、夫は野心家でサビーネを皇位に就けたいなど戯言を言ってはいるが、テレーゼは、サビーネとも年が近く仲が良く、自分自身、テレーゼを可愛い妹として見ているために、普段見る妹と全く違う雰囲気の妹に困惑しながらも、シークレットサービスに両脇を抱えられた状態の夫を無視して、妹の元へと向かったのである。
姉に対してテレーゼが丁重に話す。
「姉上、直ぐさまサビーネを伴って本宅で待機してください」
クリスティーネは、何か言おうとするが。
「サビーネに罪を着せない為です」
テレーゼが小声で、そう言い聞かせると、クリスティーネは頷いて、夫をガン無視して帰って行く。
その姿を見ながら、リッテンハイム侯は何か言おうとするが、シークレットサービスにより小突かれる。
テレーゼが宣言する。
「リッテンハイム侯、ヘルクスハイマー伯両人はノイエ・サンスーシへ来て頂く」
テレーゼの横にバウマイスター少佐が来て宮殿と連絡が付かないと耳打ちされた。
テレーゼは此が壮大なクーデター計画かと思いながら冷静にケスラー達に連絡を入れるように頼んだ。
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