第百二十話 生還
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「御意」
テレーゼの覇気にヴェストパーレ男爵夫人シャフハウゼン子爵夫婦も驚きを隠せない。
やっと競馬場の人々が虚無から戻ってきたとき、決闘場に少女が狙撃された大男に守られるように現れた。ラインハルト達は端へ避けさせられた。何が起こるのか判らない人々、中には事件自体がパフォーマンスだと思っていた者も居た。ざわつく競馬場に大男の声が響いた。
「者共静まれ!儂が装甲擲弾兵副総監オフレッサー大将だ!」
オフレッサーの名前を聞いた観客達が一様に引きつった顔をする。
それほどオフレッサーは貴族に恐れられているのである。
そしてテレーゼがウィックを脱ぎ捨て変装を解き、オフレッサーに負けないような声で宣言する。
「妾はテレーゼ・フォン・ゴールデンバウムじゃ皆のモノ静まれ!」
ドスの利いた声で皆がテレーゼを見つめる。
「ヘルクスハイマー!リッテンハイム!妾を害しようとは見上げた根性じゃ!」
その言葉に馬場に降りてきたヘルクスハイマー伯と貴賓席のリッテンハイム侯が驚く。
「良いか皆の者、この決闘はヘルクスハイマーとリッテンハイムが仕込んだモノじゃ。そしてヘルクスハイマーの決闘者が妾の命を狙ったのじゃ、2人の害意は明々白々なのはみながみておろう!」
慌て始める2人。
「知らん!」
「知りません!」
「ほう、妾に対してその言い様は不敬であろう!リッテンハイム!そこに居らず降りて参れ、逃げれば謀反人ぞ!」
その言葉にクリスティーネ皇女が夫を呵る。
「貴方、テレーゼを害するとは本当なのですか!」
クリスティーネ皇女の言葉にタジタジのリッテンハイム侯。
「知らん、知らんのだ」
「貴方、直ぐに下へ参りますわよ!」
「既に全員が見て居る、しかも既にノイエ・サンスーシには連絡済みじゃ!」
バウマイスター少佐が既にノイエ・サンスーシに連絡をはじめていた。
妻にせっつかれて観念して降りてくリッテンハイム侯。
「リッテンハイム候、そちは、サビーネを帝位に就けようと度々運動しているそうじゃな」
何故それをと蒼くなるリッテンハイム候。
「兄上が居るのにかの、兄上諸共妾の暗殺を狙ったか?」
蒼くなったリッテンハイム侯は、震えながらヘルクスハイマー伯を非難し始める。
「あの男はこやつが連れてきたのです。私は関係有りません!」
リッテンハイム侯はヘルクスハイマー伯に全てをおっ被せるつもりであるし、暗殺など考えて居なかったので必死に弁解するが、テレーゼはそんな事では許さない。
「関係有るかどうかは、其処の暗殺者を調べれば判る事じゃ!言うておくが、その男が不審死や急死、只死んだだけでも。卿等が口封じを行ったと思うぞよ、心せよ!」
完全に真っ青なヘルクスハイマー伯とリッテンハイム候。
其処へリ
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