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翠碧色の虹
第十三幕:虹はいつまで見えている?
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、全室禁煙になりますけど・・・え? はい・・・申し訳ございません。はい。お電話ありがとうございました。失礼いたします」>>

その時は、特に何も思わなかったが、民宿風水が禁煙という事で、お客様がキャンセルされたという事だろう。

凪咲「ご希望に添えず、申し訳ございません。お電話ありがとうございました。失礼いたします」

凪咲さんの電話対応が終わったようだ。

凪咲「すみません。お待たせしました」
時崎「いえ。今の電話は・・・」
凪咲「お客様からのお問い合わせですけど、当宿が禁煙という事で・・・」
時崎「その・・・禁煙の民宿って、珍しいですよね」
凪咲「ええ。ですから、お泊りのお客様はそんなに多いわけでは・・・。七夏が大きくなって、少し余裕が出来たら、民宿を始めたいと思ってて・・・民宿なら七夏のすぐ側に居ながら出来ますので、主人に相談したの。その時、主人の希望が禁煙の民宿にする事だったの」

凪咲さんは、話を続ける。民宿風水が禁煙なのは、七夏ちゃんのお父さんの希望だという事・・・これは、凪咲さんや七夏ちゃんの健康を想っての事だろう。七夏ちゃんは、たばこは苦手・・・というよりも、咳き込んでしまうという事だ。俺はたばこは吸わないけど、今後、気を付けなければならない。

凪咲「・・・ですから、お泊りのお客様が居なくても、特に生活に困る事はないの。これは主人に感謝してます! 柚樹君も、気にしてくれて、ありがとうございます」
時崎「いえ・・・」
凪咲「でも、お泊りのお客様が居ないと、民宿としては寂しいですので、そういう意味では困るかしら? ですから、柚樹君が居てくれると賑やかになって助かります!」
時崎「そんな・・・」
凪咲「あ、すみません。お話って何かしら?」
時崎「今、訊きたかった事を全て聞けました。ありがとうございます!」
凪咲「あら。柚樹君も気にかけてくれて、ありがとうございます!」
七夏「お母さん! あっ! 柚樹さん!?」
時崎「七夏ちゃん。どうしたの?」
七夏「えっと、さっき、電話が鳴ってたみたいだから・・・お客様かなって」
凪咲「お問い合わせがあっただけよ」
七夏「やっぱり、民宿で禁煙って・・・難しいのかな・・・」

凪咲さんは、はっきりと言わなかったが、七夏ちゃんはすぐに察したようだ。このような事が結構あるのかな・・・。

時崎「俺は、禁煙の民宿って良いと思うよ!」
七夏「え!?」
時崎「だって、たばこの煙が苦手な人もいるでしょ?」
七夏「あっ・・・」
時崎「別にたばこを吸う人の宿泊がダメって訳じゃないよね?」
七夏「はい! 勿論です! 私、ここで過ごす間、少し、おたばこを我慢してくれれば・・・その方が、ご飯もおいしくいただけます!」
時崎「なるほど。確かに! ご飯だけでなく、空気
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