顔が怖い生徒と幸せ笑顔の生徒の場合
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っす?」
「え、ええ…ありがとう、もう大丈夫です」
私としたことがいけない妄想で発狂してしまったようだわ。いけない、いけない、しっかりしなさい、律子! 貴女は生徒会長でしょ!
「もう行っていいか…」
「いいえ駄目よ! 生徒会による持ち物検査を受けてもらいます!」
「(めんどくさっ)早く教室に行きたいんだが?」
「それでも駄目ったら、駄目なんです!」
いくら最籐くんでも規則は規則! ルールは守ろないといけないのです。
「待ってあっくん。ここはワタチに任せてちょうだいな」
「…は?」
「な、なにかしら、千代紙さん? 言っておくけど、ここを通す気なんて」
「まぁ…何も言わずにこれを受け取ってくださいなぁ〜ダンナ〜」
と言いながら私にナニカを握らせる千代紙さん。こ、これはもしかしてワイ…
”五円玉がコンニチハー”
「フンッ!!」
「えぇーー!! なんで投げ捨てるのぉぉおおーー!!?」
そうでした…この子、アホなんでした…。
「五円玉を笑う人は五円玉が泣くんだぞおおお!!」
「それは一円玉でしょぉぉおお!! とにかくここは通しません!」
「ふんだっ! じゃあプランBだ!」
プランBですって!? まだなにかするつもりなのですか!?
「グフフフフ……じゅるり」
うわっキモ!? 何故か突然大量のよだれを流しそれを気持ちの悪い笑顔で拭き取る千代紙さん。な、なに? 今度はなにをしてこようと言うの…?
「一度食べたら病み付きになって、体はもうそれなしではいられなくなるバナナをあげよう…じゅるり」
一度食べたら病み付きなって、体もうそれなしじゃいられなくなる"バナナ”ですって!? それってもしかして…
「いやらしい意味のバナナー!?」
「え? 1本1000円する高級バナナのことだよ?」
「…はぁ」
「何々ーー?? いやらしい方のバナナって何ー??
あ! もしかしてちっ「いやあああああああああああああ!!!」
「会長ぉぉぉおおおお!!」
「なんだか知らんが、でかしたアホ子! 今のうちに行くぞ!」
「え? あっうん! じゃーねー、りっちゃん、また教室でね〜♪」
「バナナ…バナナ…バナ…ン、バナナ…?」
「会長ーー!! しっかりしてくださぁあああい!!」
あまりの恥ずかしさに私はしばらくその場から動けませんでした―
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