第5章:幽世と魔導師
第127話「強化される妖」
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「既に交戦してる…優輝ね」
「相当な激しさだね。音がここまで響いてくるよ」
「優輝君が?…相手って、一体……」
二人の言う通り、何かをぶつけ合う音がここまで届いていた。
戦闘による砂塵も遠くで巻き起こっていた。
「……幽世の門の、守護者」
「門から離れるタイプは珍しいけど…ね」
良くは分からないけど、所謂門番やボス的存在なのだろう。
そして、ソレはついに姿を現した。
「くっ……!」
ギィイイイイン!!
優輝が“ダンッ!”と叩きつけられるように校門前で着地する。
着地の反動で再びこちら側へ飛び退くように跳び……そこへ大剣が叩きつけられた。
一際大きな衝撃音と共に、優輝は私達の近くまで追いやられる。
……それも、剣をきっちり受け止めた上で…だ。
「(なんて力…。受け止められた上でここまで押し込むなんて……)」
とんでもない力を出している相手は、一体誰なのか。
確認しようとした瞬間…。
「……嘘、どうして……」
「ありえない……。だって、貴女は……!」
葵、椿と信じられないと言った声を漏らす。
そして、受け止めた際の砂塵が晴れ……。
「っ――――!?」
私と司……多分、確認した人全員も驚愕で言葉を失った。
……だって、優輝が戦っていた相手は……。
「嘘……死んだはずじゃ……。………緋雪、ちゃん……」
既に、死んだはずの緋雪だったからだ。
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