暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第5章:幽世と魔導師
第127話「強化される妖」
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、これを」

「奏、これって…」

 妖を切り裂き、空いた時間にアリサにあるものを渡す。
 それは、銃型のデバイスのようなものと、カートリッジに似た弾丸が込められたいくつかのマガジン。

「以前、優輝さんが見せた、魔力なしに魔力弾が放てる銃。…ほとんど完成していて、私と司さんがテスターをしていたの。もちろん、優輝さんもテストしてる」

「……あたしに?」

「できるだけ消耗を避けたいから」

 それに、私はリボルバータイプのものをもう一つ持っている。
 司さんも二つのタイプを持っていたはず。
 …もう一つも渡しておこうかな。

「……こっちも。マガジンかリボルバーかの違いだけだから、好きな方を使って」

「…ありがと」

 エンジェルハートから取り出し、御札に収納して渡す。
 これならアリサでも取り出せるようになったはず。

「……もう一息。優輝さんがどうにかするまで、耐えるわ」

「どうにかって…どうするのよ?」

「分からないわ。…でも、信じれる」

 あの優輝さんが、無意味な行動をするはずがない。
 きっと妖が湧き出る原因を潰しに行ったはず。
 ……だから、それを信じて私達は戦い続ける事にした。







       =帝side=





「ちぃっ…!速いぞこいつら…!」

〈先程とは打って変わりましたね。おそらく、司様の結界の影響でしょう〉

「こっちに合わせて強化するとか厄介すぎだろ畜生!」

 ギルガメッシュの力を使い、剣や槍で妖とやらを貫く。
 魔力の無駄遣いはするべきじゃない。…俺も、それぐらいは分かる。

「そいつらは大した事ねぇよ。問題は人型の奴ら…特に武器を持った奴らだ」

〈…弾かれるか躱される…確かに厄介ですね〉

「加えて霊力は魔力を破りやすい…っと!」

 早速現れた刀持ちの攻撃をバックステップで躱す。
 同時に槍をいくつか射出する。一発当たったが、他は逸らされ、躱された。

「仕留め損なった…が、甘い!」

 再び接近してきた所を、投影しておいた干将・莫耶で刀を弾き、切り裂く。
 俺だって日々強くなっている。強くなるとも決めた。…この程度、造作もねぇ!

「はっ!しゃらくせぇ!」

 ちまちま戦っていたら無駄に体力を消費する。
 射出にはほとんど魔力を使わないから、それを利用して一掃する。

「すずか!お前は奏達を集中的に援護しろ!俺にはやばい奴が接近してきた時に忠告する程度でいい!」

「え、でも……」

「俺は打たれ強さだけは自慢だからな…。最近は退き際も分かっている」

 射出する際に飛び上がり、そのまますずかの所まで行ってそう言う。
 アホな事考えて
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