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【凍結】剣製の魔法少女戦記 外伝・ツルギのVividな物語
001話『僕の名前は八神ツルギ』
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「うん! うまいね! やっぱり士郎パパの料理は美味しいよ。お店の料理の味以上のものだからね」
「そうか。それならばよかった」

士郎パパはそれでわずかに笑みを口に刻む。
そう。士郎パパは務めている魔術事件対策課では料理長も兼任していてほとんどの隊員の舌を掌握しているという。
たまに料理人に転職しないかという話題を振られるそうだけどやんわりと断っているそうらしい。
士郎パパ曰く「私はやはり人助けが性分なのでな。料理一筋というわけにはいかないんだ」らしい。
うん。とっても士郎パパらしい。
僕の中で士郎パパは正義の味方だと思っているんだ。
昔から何度も僕の事を助けてくれて、いざという時には一緒に男の子同士の会話もする仲なんだ。
士郎パパもよく昔からの男仲間の人達と遊ぶ事があり話題には事欠かさないらしい。



それからしっかりと料理を味わっている時だった。
家の呼び鈴が鳴って外から、

『おーい、ツルギ。学院に行こうぜー!』

という声が聞こえてきた。
だから僕は急いで支度を済ませて出て行こうとするんだけど、その前に士郎パパが先に玄関へと向かっていく。
そしてドアを開けるとそこには僕の幼馴染の男の子である『キリヤ・スピアーノ』君が立っていた。

「キリヤ君、おはよう。ちょっと待っててね。支度するから」
「わかった!」
「おはよう、キリヤ少年。毎日元気だな」
「うっす! おはようございます、シロウさん!」
「うむ。……ところで……」
「はい、分かっていますからそう怖い顔をしないでくださいよー……」

なにやら士郎パパとキリヤ君は内緒の話をしているようだけどいつもの事だから僕も気にしていない。
聞いてもなぜか教えてくれないしね。
キリヤ君は僕の家の隣の子で僕と同い年でよくもう一人の友達と一緒になって遊ぶ仲なんだ。
性格はとっても元気で熱血漢。これだと決めたら真っ直ぐ走っていく感じの少しトゲトゲした黒い髪の男の子だ。
女友達の高町ヴィヴィオちゃんとも幼馴染で三人で昔はよく遊んでいたんだよね。
それなんだけどなぜかたまに僕と真っ直ぐ視線が合うと顔を赤くして目を逸らされてしまうんだけどどうしてだろうと日頃思っている。


それはともかく支度が済んだので、

「それじゃ士郎パパ、アインスママ、行ってくるね!」
「ああ。行ってきなさい」
「気を付けてな」
「うん。それじゃ行こうか、キリヤ君」
「おう!」

そしてキリヤ君と一緒に学院へと向かっていった。
その道中で近くで暮らしているヴィヴィオちゃんとも出会ったので、

「ヴィヴィオちゃん、おはよう!」
「おはよう、ヴィヴィオ!」
「あ、ツルギ君にキリヤ君。おはよう」

僕達に気づいたのかヴィヴィオちゃんは笑みを返して
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