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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第三十八話 機動六課のある休日 1
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じゃあ、お借りします!」

ティアナはバイクを発進させて、その場から立ち去った。

それを見送るヴァイス。

「感の良い女ってのも考え物だな……いや、女は昔っから感が良いか?」

ヴァイスは一人、そう呟いた。





アスカside

オレとエリオとハラオウン隊長は、食堂で出かける準備をしているキャロを待っていた。

本当ならシャーリーの所に行かなくちゃいけないけど、エリオとキャロがよそ行きの格好をするのだから、これを見逃す手は無い。

見送るって言ったらエリオが遠慮しますみたいな事を言ってたけど、

「なんだよ〜、キャロのおめかしした所を独り占めか〜」

とグリグリ絡んで今に至ったりする。

そのエリオの服を、ハラオウン隊長が直している。

親子、とう言うよりは年の離れた姉弟みたいな感じだね。

「ハンカチ持ったね?IDカード、忘れてない?」

「えと、大丈夫です」

色々世話を焼きたがるハラオウン隊長に対し、エリオは少し戸惑っている感じだな。贅沢なヤツめ。オレなら大喜びだよ!

「あ、お小遣いは足りてる?もし足りなくなると大変だから……」

……いや、ハラオウン隊長?いくらなんでもそれは過保護ではないのですか?

「ハラオウン隊長、エリオもちゃんと給料もらってるんですから、大丈夫ですよ」

流石に見ていられなくなったオレが言うと、エリオもそれに乗っかってきた。

「そうですよ、フェイトさん。心配いりません」

ちょっと困ったようにエリオが隊長に訴える。

「あ、そうか」

ちょっと残念そうにハラオウン隊長が財布を引っ込めた。

心配なのは分かるけど……いや、本当は一緒に行きたいんだろうな。

最近じゃエリオとキャロとあんまり話もできていないみたいだったし。

甘える事も礼儀かな?エリオも、もう少し隊長に甘えて良いんじゃないかと思う。

まあ、エリオの性格からして、あんまり人に迷惑をかけるのを良しとしないからな。

そんなエリオの頭を、ハラオウン隊長が撫でる。羨ましい……

「エリオは男の子だし、キャロより2ヶ月歳上なんだから、ちゃんとエスコートしてあげるんだよ?」

「はい!」

エスコートって、10歳なんだからそこまで気を使わなくても?と思うオレはおっさんなのか?

「ごめんなさい、お待たせしました!」

そこにキャロが走ってきた。そんなに慌てなくても……お?

「あ、キャロ、いいね。可愛いよ」

白のワンピースにピンクのブラウスを着たキャロに、ハラオウン隊長が顔をほころばせる。

「おぉ、いいじゃないか!よく似合ってるよ、キャロ」

うん、年相応に可愛く着飾っている。贔屓目なしに可愛いぞ、キャロ
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