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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第三十八話 機動六課のある休日 1
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ャロが答えた。スバルとティアナは、オレが何を言うつもりかをジッと見ている。
「その男は随分前に仕事を無くしてしまったんだ。でも、家族がいるからお金を稼がなきゃいけない。でも、中々再就職ができない。思い悩んだ男は生活保護の手続きをしようとした。だけど、今度は役所がそれを通さなかった。いよいよ追いつめられた男は、犯罪と分かっていてもドロボウをしなくちゃいけなくなった。これだと、どうだ?」
「え?」「それは……」
エリオとキャロが言葉に詰まる。まあ、そうだよな。オレも、オヤジからこの話をされた時は、何も言えなくなったからな。
「レジアス中将がやろうとしている事は、犯罪を犯した人達を断罪すると言うだけの事だ。でも、力で押さえつけようとしても犯罪は無くならない。じゃあ、どうしたら良いんだろうな?」
あの時、オレはこの質問に答えられなかった。もちろん、今ではオレなりの答えはある。正しいか正しくないかは別にしてだけど。
「……犯罪をしなくても良いような社会を作る…って事なんでしょうか?」
迷いながらもキャロがそう答える。うん、いいぞ。自分で考えて出した答えだな。
「そうだな。できる事は小さいかもしれないけど、やらなければ始まらないよ」
10歳にしては上々の答えだと思う。
そんな問題を出したオレにティアナが少しだけ避難めいた目をしている。
「ずいぶん意地悪な問題をだすのね」
う……やっぱエリオとキャロに出すには意地悪過ぎたか?
「あはは、確かに意地悪だったな。ごめん」
とりあえず笑って誤魔化そう。と思っていたら、
「そんな事ないです。ボク、ただ漠然と平和を守るって考えていたんですけど、考え方は一つじゃなんだって思いました」
「私も、普通の幸せを守る事が大切なんじゃないかって思いました」
エリオとキャロはそう言ってくれた。
……お兄ちゃんとしては嬉しいけど、この子達、本当に10歳??
ティアナside
アタシは朝食の後、ヴァイス陸曹を捕まえた。個人持ちのバイクを貸してもらえないか相談する為にだ。
「貸すのはいいけど、こかすなよ。プロテクターは?」
文句を言いつつも、ヴァイスさんは倉庫からバイクを引っ張ってきてくれた。
「自前のオートバリアです」
今はクロスミラージュもいるし、前よりも安全にバリアが張れるはず。
その辺は心配ない。
「しかし、何だな。俺は時々、お前等の訓練とか見るんだけどよ」
バイクを持ってきたヴァイスさんがアタシを見る。なんか、優しい目をしているな。
「最近お前、立ち回りがちょっと変わったよな」
「え?あ、はい」
突然そんな事を言われて、少し戸惑ってしまった。
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