76鎧武者惨殺中
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
倉田神社境内、鬼武者鎧武者限定武闘会会場。
『このおっ』
まず素手のまま、真琴が憑依した鎧武者が掴みかかったが、舞が鯉口を切って鞘走りを使って居合で抜き、少しだけ刺した。
鎧の隙間、面の眼球から脳に当たる魔術的な器官の、神経の一部分だけ切ったが、それだけで鎧武者をは行動不能に陥った。
魔物自身でもある舞の精霊。使い魔状の生物のどこに急所があり、今までどうやって瀕死にしたか、瀕死にされたかも知り尽くしているので、どこをどれだけ切り離せば済むのかも知っていた。
その後は暴走や再生でもして生き返るといけないので、2号機だけに両腕を肩関節から落として、首を切り取り、器用にシンジ君?がいるシェルターの天上を突き破るように刃に乗せて投げられた。
『真琴っ!』
本来、妖狐に対する不敬と呪いで、舞の方が吹き飛ぶはずだが、真琴本体ではないのと、既に舞は苦痛と恐怖と痛みの対価を支払い終えて、払い過ぎるほど積み上げていたので報いを受けない。
妖狐の呪いによって死なず、舞の半分以上はあの世の生き物で反刻の存在である妖狐。血液ではなく呪いによって力を伝えて蠢いているので人間部分もダメージも受けない。
ダンピールのDとかハーフのブレイドみたいに、ヴァンパイアの各種呪いを打ち消して戦えて、エナジードレインも喰らわず、鉄剣でも殺しきれるのは人間とのハーフしかいない。
『あはははははっ!』
恐怖の散布者で受給者、その恐怖からヒキコモリでもあり、恐怖と苦痛を周囲にも振り撒くので世間からも身を隠し、孤独に暮らすはずだった楽の感情を持つ魔物。
その魔物が表に引き出されてしまったので、存分に恐怖と苦痛を世界に振りまいている。
後は苦痛で支払った対価の分、奪い、盗み返し、復讐の甘い果実を人類からも妖狐からも、「貸しがある世界」から正当な額を請求しなければならない。
『真琴っ、真琴おおっ!』
無駄に剣を抜いて舞に向かい、S2爆雷も持っていない美汐だが、そんな仕草も怒りも恐怖も無駄で、少年漫画特有の奇跡の大逆転は起こり得ない。
才能を持った者が訓練して鍛錬し、血の代償を払い続けた時にだけ勝利を得る。
もうそんな物に何の価値が無くとも。
『もういい、死ね』
飯綱使いのような剣捌きで、美汐の鎧武者も小手を切られて剣を落とし、一瞬で首の後ろの急所を切り離され、中身の魔物を殺され外見は綺麗なまま討ち果たされた。
やはり歩兵や術者の随伴が無ければ意味がない兵器で、歩兵の脅威にはなっても、1対1なら舞ほどの術者であれば生身と剣一本でも殺せた。
鎧武者の手足と首も切り落として止めを刺してやり、再生しても生き返れないように、穢れた生き物として他人や生き物の命を食わされてまで生かされていた、惨めな兵器の命を終わらせてやった。
『もう生
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ