ペルソナ3
1840話
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いう意味では、やはり有線の方が壁の中に直接埋め込む分には問題はない。
ともあれ……ケーブルが壁の中に繋がっている以上、誤魔化しは出来ない。
俺は菊乃を含めたメイド達を見据え、口を開く。
「さて、俺なんかを盗撮してどうするつもりだったのかってのはあるが……それでも、こんな真似をされて気分がいい訳がないよな? 桐条グループは俺達と敵対する道を選んだのか? それとも、俺が預けていた宝石とかを返すのが惜しくなったか? まぁ、理由はどうでもいい。桐条グループがそのつもりなら、こっちも相応の態度を取らせて貰うだけだしな」
菊乃を始めとしたメイド達は、俺の言葉で我に返ったのだろう。慌てたように口を開く。
「お待ち下さい! この部屋がこのような事になっていたとは、お嬢様も知らなかった筈です」
「そうか? そもそもの話、桐条はこの寮に住んでるんだろ? なのに、こんなカメラが仕込まれている事に気が付いてなかったなんて事はあると思うか?」
「……それは……」
菊乃も自分の言葉に説得力がないというのは理解出来るのだろう。言葉に力がなくなっていく。
「分かったら、そこをどけ。桐条にしっかりと話をする必要があるからな」
「お待ち下さい!」
そんな風に言ってくる菊乃を無視し、1階に向かう。
「うん? どうしたんだ? 随分と早かった……な? アルマー?」
紅茶を飲みながら何かの雑誌を読んでいた桐条だったが、採寸の為にいなくなった俺が戻ってきたのが早いので驚いたのだろう。
真田の姿がここにないのは……まぁ、恐らくだがトレーニングの為に席を外しているからだろう。
ともあれ、桐条は俺の姿を……俺の手の中にある壁紙と壁、そして何よりカメラの残骸を見て、驚きに目を大きく開く。
普段は左目が髪に隠れている事も多いのだが、その左目も驚愕に見開かれている。
もしかしたら、その驚きは俺を追ってきた、後ろのメイド達を見てのものなのかもしれないが。
「さて、これはどういう事なのか……聞かせて貰ってもいいよな? まさか、桐条に盗撮の趣味があるとは思わなかったが、このデータを何に使うつもりだったんだ?」
俺の髪の毛とか皮膚とか唾液とか。
そういうのであれば、それこそ俺の素性を探したり、DNA解析とかそういうのをしようとしてもおかしくはない。
……もっとも、混沌精霊の俺からそういうのが採取出来るのかと言えば、俺がその気にならない限りは不可能だろうが。
ともあれ、その手のデータならともかく、俺の盗撮映像で何をしようとしているのかは分からない。
だが、だからと言って、素直にそれを許すのかと言えば……答えは否だろう。
何が狙いなのかをはっきりとさせ、そして俺と敵対するのであれば、こちらも相応の態度を取る必
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