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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第四十一話 家族を選ぶこと
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きないのは、残念だけど」
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「お待たせ!」
「黒鐘君!」
戻ると、なのはが駆け寄ってくる。
その後ろに他のみんなもついていた。
俺は笑顔で頷き、全てが終わったことを伝える。
プレシアはジュエルシードを使ってここからいなくなること。
そしてそれに伴い、強力な次元震が発生するから避難しろとのこと。
それだけを伝え、俺はみんなと一緒に出口へ向かった。
そこまで行けばケイジさんたちが待っているはずだから。
「あ、あの!」
「なんだ、フェイト?」
歩き出そうとしたとき、俺の正面にたったフェイトが顔を真っ赤にし、両手を前に組んで指をもじもじといじった。
少し俯いているフェイトが何を伝えようとしているのかを待っていると、なぜか……ホントになぜか唐突に、背後から冷たい視線が突き刺さった。
背後……なのは達がいる。
だが、なぜ彼女達が冷たい視線を?
なんて疑問を抱きつつ、フェイトの言葉を待つと。
「お……おお、お……」
「お?」
動物園で聞いたことのありそうな野生の声を……なんてはずもなく、恐らく緊張して声が震えてるのだろう。
それでもしっかりと伝えようとしているフェイトの言葉を、俺はプレシアから任された身としてしっかり待つと――――、
「お……お兄ちゃん! ……って、呼んで、いい?」
上目遣いで、そんなことを言い放った。
その瞬間、背後から悲鳴のような、怒声のような声が上がり、場は一時騒然としたが……まぁなんやかんやあってアースラへ帰ることができた。
プレシアから任されたとはいえ、早速苦労する未来が見えてしまった。
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