乙女たちの宴 〜閉幕〜
[4/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
なんじゃ一向に進展せんというか、一歩踏み出す覚悟が出来ない気がして……」
まあそうだよね。
今はやてが言ったことは私も思ってたことではあるし……自分以外もそう思ってたと思うと安心する一方で今後のことを考えると不安にもなるけど。今日を境にこれまでの均衡が崩れることになるわけだから……こう考えるあたり私ってヘタレなんだろうなぁ。
「あのさ……はやてちゃんってそんなに遠慮してる? 割とショウくんにちょっかい出してるように思うんだけど」
「ちょっかいって言い方やめてくれへん? 確かにはたから見たらそう見える時もあるやろうけど、私とショウくんの昔ながらのスキンシップなんや。せめてアピールと言ってほしいんやけど」
「アピールって……嫌そうな顔ばかりされるアピールなんて意味あるの?」
「あはは……なのはちゃんだってショウくんとはケンカばかりしとる気がするんやけど? よく意地悪だのなんだの言ってた気がするし。よくケンカするってことは相性が良くないんやないの?」
「そ、それは……実際ショウくんは私に対して厳しいというか意地悪なだけだし!」
確かにショウは意地悪な言い回しをすることもあるけど……なのはの場合、なのはにも問題があると思うのは私だけなのかな。ショウが言うことって割と的を得てるというか事実なことも多いし。それになのはの受け取り方も悪い方ばかりな気がするし……
というか、またふたりがケンカ腰になってきてる気がする。話す内容が内容だけにぶつかるのも仕方がないとは思うけど、意味のない言い合いはしてほしくないし聞きたくもない。一緒にヒートアップしたらこんなことも考えないんだろうけど。
「それに……私はヴィヴィオのことで相談しないといけないことも多いし」
「うわぁ……そこで娘を引き合いに出すとか」
「し、仕方ないじゃん! せ、籍とか入れたわけじゃないけど前からショウくんはヴィヴィオのパパみたいなものだし。ショウくん自分はパパじゃないって言ってるけど、なんだかんだでパパみたいなことしてるし。ヴィヴィオも今も昔と変わらずショウくんのことをパパと慕ってるわけで……」
なのはは親子3人で過ごす未来でも想像しているのか、照れたように顔を赤らめている。
その姿は共通の相手を好きになっていなければ可愛らしく思えたのだろう。だけど現実は私だけでなくはやてもショウのことが好きなわけで。言わずもがな今のなのはを見て内心がざわついている。
「フェイトちゃん……もう私達の知る純粋で真っ直ぐやったなのはちゃんはおらんのかもしれんなぁ」
「そうだね……まあなのはも大人になったんだよ」
「相変わらずフェイトちゃんは優しいな。素直に汚い大人って言ってもええんやで」
「ちょっとはやてちゃん、お酒が入ってるのは分かるけどもう少し言葉を選ぶべき
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ