第34話 =74層攻略=
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いるのか?」
「あぁ。ボス部屋前まではマッピングしてある」
「うむ。ならばそのマッピングデータを提供してもらいたい」
突然、おかしなことを言ってきた。
「あなた、馬鹿なんじゃないの?」
「提供しろだと!?てめェ、マッピングする苦労が解って言ってんのか!!」
この2人の言い分は恐らくここにいる10人近くの心境を代弁した物だった。だがしかし、向こうはまだ続けてくる。
「我々は、君ら一般プレイヤーのために戦っている!諸君が協力するのは当然の義務である!!」
本当に勝手な言い分だ。軍には『はじまりの街』に残っているプレイヤーを守ってくれている、という事実があるためそれは俺は感謝している。おかげで後ろのことを気にせず、より早い攻略が俺たちにも出来るから…だけどそれを踏まえても言いすぎだろ。
そもそも25層以来ボス戦どころかマッピングにすら協力してない連中にどうこう言われたくない。
「もし…嫌だっていったら?」
「諸君にはお帰り願おう。足手まといはごめんなのでな」
サチの一言にもずいぶんと上から目線だな…足手まといはどっちだっての。だが、キリトは手を出し俺たちを制止、ウィンドウを開きマッピングデータを送信していた。
「キリト、渡さなくてもいいと思うよ」
「いいんだ、サチ。どうせ街に戻ったら公開しようと思っていたデータだ、構わないさ」
「おいおい、そりゃあ人が好すぎるぜキリト」
確かにキリトは情報等、他のプレイヤーに役に立つことは出来るだけ公開しているのを知っている。モンスターの狩場とか効率のいいクエストとかいろいろだ。おかげで俺たちだけではなKoB、聖竜連合も助かっている面は少なからずある。なのでその延長線上で、なのかためらう様子もなく送信をし、受け取らせる。受け取った向こう側はそれを確認すると仲間、いや部下らしい後ろにいる全員に叫び無理やり立たせキリトの警告も耳を貸さず奥へ進んでいってしまった。
「……大丈夫なのかよあの連中……」
「…多分、ですけど…さすがにいきなりボス戦には行かないと思いますけど…」
「でも、自分の名誉しか考えてなさそうなあの中佐さんだったらいきなりやりかねないな」
「……一応様子だけでも見に行くか…?」
あの性格みたいなキャラはゲーム内では大体死んだって記憶がまだ残っている。やられ方は主人公たちに倒されるという残念な結果ばっかだったけど…そのせいで嫌な予感のした俺、そして風林火山やアスナ、凛々の自由のみんなはキリトの提案に頷くしかなく、安全地帯を抜け『軍』を追いかけていった。
「あー、そのぉ、アスナさん。ええっとですな…」
この中では恐らく一番スピードの遅い俺が前にいると邪魔にならないので後ろへ行こうとするとまた性
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