西住家での会話。
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まほさんに連れられて、私はいまみほの実家である熊本県熊本市にある大きな家に来ていた。
さすがに大狩家程の大きさではないが、普通の家(324平方メートル)に比べれると、その大きさはやく5倍(1620平方メートル)である。
そのなかをまほさんに続いて歩いていくと、幼少期に一度だけ入ったことのある大きな和室に案内された。
そこにはみほとまほさんのお母さんであるしほ様がいた。
なぜ様ずけなのかと言うと、古くから西住流と大狩流は交流があり、付き合いの関係で様をつけるようになったのである。
私は部屋に入ると、
「本日は呼んでいただき誠に凝縮です。それで本日のご用件は何でしょうか?」
最善の注意を払いしほ様に聞くと、
「急に呼んで悪かったとは思っているが、どうしても気になることがあってな。それを聞くために呼んだ。」
「それは私に関することですか?それとも大狩流の事ですか?もしくはみほの件ですか?」
私がしほ様に質問をすると、
「相変わらず勘がいいな。その通りだが一つだけ違う点がある。それは私が質問をしているうちに気づくであろう。早速最初の質問だが、どうしてお前も大洗にいる?」
梨華はやっぱりかと思い、渋々口を開けて答えた。
「私が大洗に転校するきっかけになったのは去年の三回戦が関係しています。しほ様もご覧になっていたからわかると思いますが、私の判断ミスで折角の三回戦突破を目前にして敗退してしまいました。私は自分のミスの責任を大きく感じ、そしてその責任をとって転校しました。大洗を選んだのは去年まで戦車道の授業がなく、戦車道に関わらなくて済むと思ったからです。それがまさか戦車道を復活すると聞いたときは身を隠しましたけど、ばれてしまって。」
それを聞いたしほ様は、梨華には聞こえない声で、
「結局みほと同じなのですね。」
と呟いていた。
「ではなんでいまもなお戦車道をしている。戦車道をしたくなくて大洗に転校したのであろう?」
「確かにそうです。ですが大洗の角谷生徒会長が私に戦車道をするように薦めてきたのです。それに大洗は今年の大会で優勝しなければ廃校になってしまう。それを知っていれば断ることは出来なかったのです。」
学校に届けられた廃校宣言のことを教えると、
「みほも同じかしら?」
「みほは転校してからすぐ生徒会に目をつけられていましたね。それは去年の準優勝校から来たのでしょうがないと言えばしょうがないです。」
「自分から勝手にはじめた訳ではないのね。」
それを聞いた梨華が力強く、
「はい、そうです。」
と答えた。
「最後の質問よ。みほの指揮についてどう思う?」
「私たち大狩流の指揮才能なら80点はいくでしょうが、西住流の才能では評価以前に問題があります。」
「その問題とは?」
梨華が一度深呼吸をして、
「みほは仲間を見
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