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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第九十九話 ブラウンシュヴァイク公爵討伐に向かいます。
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らでは遅いのであるし、敵側にもラインハルトにも消し難い怨恨の傷を残すことになる。
「この戦いはブラウンシュヴァイクを討伐することそれのみが目的です。民の命などかまけている余裕はありません。」
このオーベルシュタイン少将の発言に対して、フィオーナは即座に反論した。
「オーベルシュタイン少将の考えは一理あります。ですが、ローエングラム陣営にとって民を見捨てることはマイナスにしかなりません。」
これに対してオーベルシュタイン少将は反論しなかった。ただ、フィオーナにとって警告ともいえる発言を残したのみだった。
「優しすぎるのも結構ですが、そのためにあたら貴重な将兵の命を犠牲にしないよう、説に祈りたいものですな。」
オーベルシュタイン少将はそう言うと、瞑目してあとは何も話さなくなったのだった。
* * * * *
本会議の後は多少休息の時間が入った。帝都に意見を仰ぐことになっていたからである。
「提督、これ、良かったらお食べになってもらえますか?」
総旗艦ヘルヴォールを預かるヴェラ・ニール艦長がフィオーナに声をかけた。もう昨今では珍しくなくなった女性指揮官の一人であり、階級は大佐であるが、ルグニカ・ウェーゼル同様彼女もまた貧しい農民から女性士官学校に入った口である。
「なぁに?今度は何を作ったの?」
「はい!シュネーバルを作ってみました。私の故郷の惑星ローテンブルクでは有名なお菓子なんですよ!結婚式の定番なんです!」
ぜひ提督に召し上がっていただきたくて!と、淡いエメラルドグリーンの髪をポニーテールにした愛らしい顔の彼女は美しい緑色の瞳を和ませ、にっこりしてそれを差し出した。彼女は暇さえあればおいしいお菓子を作るという評判があり、女性士官学校時代にも有名だった。「できればパティシエになりたかったのですけれど。」というのが口癖である。「艦橋にいるよりもキッチンにいる方がしっくりくる。」というのが彼女の部下たちの言葉だった。それはたとえ敵の星系に侵攻していても変わらないらしい。フィオーナはちょっと笑った後、奥の執務室で作業をしていた二人に声をかけた。
「サビーネ、エステル、お茶にしましょうか。」
* * * * *
サビーネ・フォン・リッテンハイム(アルテンシュベルク)とエステル・フォン・グリンメルスハウゼンはアレーナ付きの侍従武官の任を解かれ、代わりにフィオーナの副官として一緒にいる。実を言うと、自称パティシエ艦長に頼んで差し入れをしてもらったのは、この二人の願いによるものだった。
10万余隻の大艦隊を率いるという事は、それだけ総司令官に負担がかかるものである。連日のように大小の報告が総司令官あてに届く。総司令官が直に視閲するものもあれば、取るに足りないものもある。それをえり分けるのは総司令官付きのスタッフたちなのだ
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