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提督はBarにいる。
ヘルシーなのに満足!蒟蒻レシピ特集・その2
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にも合うから、具材と汁をまとめて白飯にぶっかける、なんてのも最高に美味い。





「そういえば提督、私前から疑問だったんですが」

「ん、なんだよ高雄。改まって」

「この蒟蒻に入ってる黒いブツブツって何なんです?ゴミ……とかじゃないですよね?」

「あ〜……それなぁ。昔はゴミだったらしいが、今はそれひじきとか昆布を細かく刻んだ奴をわざわざ混ぜ込んであるんだよ」

 古くは飛鳥時代から食べられてた、なんて説もある蒟蒻だが、初期の製法は蒟蒻芋をすり下ろし、そのすり下ろした芋を加熱。糊の様に変化した物に灰汁を加えて凝固させる……ってのが一般的な作り方だった。この時、すり下ろして細かくなってしまった芋の皮の一部が残って、蒟蒻のグレーな色や中の黒いブツブツを形成していた。

 そして江戸時代になると蒟蒻の製法も洗練され、蒟蒻芋をすり下ろして作る製法から、芋をすり下ろして一旦粉末にして、不純物を取り除いてから作られる様になった。この粉にしてから作る製法で生まれたのが、玉蒟蒻なんかに使われる白蒟蒻……黒いブツブツが入っていない蒟蒻だ。不純物を取り除けるようになった事で、蒟蒻から雑味やえぐみが消えてより美味しい蒟蒻が作れるようになった。しかしここで問題発生。消費者から『蒟蒻らしくない』『白い蒟蒻なんて蒟蒻じゃない』とのクレームが寄せられるようになった。困った蒟蒻職人達は、苦肉の策で細かく刻んだ海藻を加えて作るようになり、(見た目は)元の黒いブツブツが入った蒟蒻が作られる様になった訳らしいぞ?まぁ、海藻を加えた事で海藻のミネラル分が加わって栄養価が高まった……ってんだからあながち悪い事でもなかったんだがな。

「「「「えぇ〜……」」」」

 俺の蒟蒻に関する蘊蓄を聞いて、ドン引きしている一同。

「なんかそれ、消費者ズルくないですか」

「まぁそういう不平不満から技術の進歩が始まるってのはよくある話さ」

 かの有名な『カップヌードル』だって、元々はチキンラーメンをアメリカに売り込む為に丼も箸も無い所で売るには?というのを考えて開発されたって話だしな。

「さぁさ、そんな面倒な話は置いといて次の蒟蒻料理といくぞ?」
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