第二章
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出動した自衛隊や消防署の人達は堤防や大事な建物を見て回って警戒していました、警察の人達もこうした時に悪いことをする人達に備えて待機しています。
自衛隊の人達の中には銀閣寺の方にいる人達もいました、この近くにも大きな竜巻が出ると言われていたからです。
それで警戒していたのですが。
「若しあの台風が来たら」
「大変なことになりますね」
「その時は」
隊長さんに部下の人達が言ってきました。
「銀閣寺にぶつかったら」
「庭園も荒らされましたら」
「本当に大変ですよ」
「ここは特別な場所ですから」
「そうだ、銀閣寺を守らないといけない」
隊長さんは決死のお顔で言うのでした。
「守れるのならな」
「はい、可能な限りですね」
「銀閣寺自体もお庭も守りましょう」
「そしてそのうえで」
「何かあれば」
こうお話してでした、そのうえで。
自衛隊の人達は銀閣寺もお庭も必死に守っていました、相手が自然現象なので出来るかどうか不安でしたが。
するとです、よりによってでした。その銀閣寺の近くにでした。
「竜巻が発生しました!」
「かなり大型です!」
この報告が来ました。
「こちらに向かっているそうです!」
「それも一直線に!」
「何っ、それは大変だ!」
隊長さんもその報告を聞いて声をあげました。
「この銀閣寺の方に来ているか!」
「強さは小型の台風程とのことです!」
「大きさもかなりです!」
「そんなものがここに来たら」
銀閣寺にとです、隊長さんは自分達の後ろに控える銀閣寺の見事な建物を見てそのうえでまた言いました。
「銀閣寺も庭園も」
「壊されますね」
「それも滅茶苦茶に」
「台風みたいな竜巻が来たら」
「それこそ」
「そうだ、しかし何としてもだ」
隊長さんは部下の人達にさらに言いました。
「銀閣寺を守るんだ」
「はい、そうしましょう」
「銀閣寺は貴重な建物です」
「歴史と芸術そのものです」
「足利義政公が建てさせた」
「そうした建物ですから」
「そうだ、壊させる訳にはいかない」
建物もお庭もです。
「絶対に、だからだよ」
「はい、本当にですね」
「どれだけ大きな竜巻でもです」
「銀閣寺は守りましょう」
「何があっても」
部下の人達も強く言います、そしてです。
そこにいた自衛官の人達全員で銀閣寺を守ろうと警戒していました、そこに本当に竜巻が来ました。見れば。
もう竜巻とは思えない位の大きさでした、空まで届いていてです。
凄まじい唸り声をあげていました、それを見てでした。隊長さんは真っ青になって言いました。
「何て竜巻だ」
「あの、凄いですね」
「とんでもない大きさですね」
「唸り声みたいな音を立てて」
「あんなのが銀閣寺に来た
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