ペルソナ3
1838話
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利な魔法なのだ。そう簡単に覚えられないというのは、私にも分かっていた。この本によると、それぞれ得意な属性があるらしいな」
英語の文章はほぼ問題なく読める辺り、桐条の頭の良さは際だっている。
日本では中学1年から高校3年まで……場合によっては小学生からだったり、大学生とかでも英語を勉強する事も珍しくはないが、それだけの年数英語に関わっていても、実際には流暢に英語を話したり読んだりといった事は出来ない者が多い。
そのような者達と比較すれば、英語を何の躊躇もなくスラスラと読めるのは、さすがと言ってもいい。
「ああ。例えば俺の場合は火……炎と影だな。俺の知り合いの魔法使いは光と風とか得意にしている奴もいたし、攻撃魔法の才能がなくて、補助魔法とか回復魔法に特化している奴とかもいた」
近衛は、攻撃魔法を使えずに回復特化だったし、千鶴は攻撃魔法を使えはしたが、どちらかと言えば補助や回復魔法の方が得意なタイプだった。
そう考えれば、やはり人には向き不向きがあるのだろう。
「ほう。では、私の場合は得意な属性は何だと思う?」
俺の言葉に興味を持ったのか、そう尋ねてくる桐条。
だが、この世界の場合は自分の得意としている属性を見つけるのはそう難しい事ではない。
「生憎と、俺は桐条のペルソナを見た事がないから何とも言えないが、例えばゆかりのペルソナのイオは風の攻撃魔法を得意としているな。他にも回復魔法を得意としているのを見れば、恐らくゆかりは風と回復魔法に適性がある筈だ。勿論しっかりと確認した訳じゃなくて、あくまでもペルソナを見ての予想だから、実際には違っている可能性も十分にあるが」
ペルソナが得意としている属性と本人の得意としている属性が一緒……という俺の予想はそんなに間違っているとは思わないが、別に何かの確証があっての話ではない。
「……いや、ペルソナというのは、その人物の持つ根源とでも言うべきものが象徴化したような存在だ。アルマーの言葉が合っている可能性は十分にある。……となると、私の得意属性は氷という事になるのか」
「氷か」
桐条の言葉に、思わずといった様子で呟いてしまう。
それが気になったのだろう。桐条は不思議そうな視線をこちらに向けてくる。
こうして真っ正面からしみじみと見ると、やっぱり桐条の顔立ちは整っているんだよな。
ゆかりが可愛い系が混ざった美人だとすれば、桐条は可愛い系の要素が殆どない美人系と表現するのが正しいか?
だからこそ、ゆかりを好きな人物と桐条を好きな人物は混在したりはしないんだろう。
「氷の属性だと何かあるのか?」
「いや、俺の知り合いに氷属性を得意とする魔法使いがいるのを思い出してな。かなり強力な魔法使いで、純粋に魔法の技術という一点では俺は到底及
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