第10話:領内改革!(その1)
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から2時間にわたって改革内容の説明を行い、二人の質問にも答えて互いの理解を深めました。
その後、昼食を挟んで午後からは領内の衛生推進の要となる公衆トイレについて、僕の作った設計図から材質、製作方法、製作数など話し合いました。
この二人の担当ですが、ウイリアムさんには公衆トイレの製作、設置関係と補修全般、キスリングさんには各村の衛生改善、消毒及びその維持関係です。
まず、ウイリアムさんと公衆トイレの図面を見ながら制作方法を検討していきます。僕も土メイジですから練金でトイレを作る事がイメージできますので相互理解がしやすいのが助かります。
「この図面で行きますと、床の1辺が各1メールの正方形で、高さが2メールになりますね。床の中央に穴を空けて、ここに内側が空洞になった椅子のような物を設置して、これに座って用を足すというわけですか。」
「そうです。椅子状の物が便器と言います。これに図面にあるように開閉式の便座というものを取付け、この便座に座るようになります。便器の強度は陶器程度にしますが、便座の強度は木製程度で結構です。トイレの壁と屋根は木製で大丈夫ですが、床は重い人が乗っても壊れない位の強度をとって下さい。」
「直接周りに有る木から板を練金しても良いですね。便器などは土から練金できますから大丈夫でしょう。」
「はい。それから壁には上部と下部に鎧戸式の窓を着けます。これは外から中を覗けないような形で、風通しが良くなるように考えて下さい。暑い時に密閉状態ではトイレの度に汗だくになってしまいますからね。寒い時は閉める事が出来るようにしておけばある程度我満できるでしょう。」
こんな感じで、図面上の問題も特になかったので、このまま決定図とすることになりました。実際の制作は設置場所の近くまでいってから行います。わざわざ遠くで作って運搬するより、設置場所で作った方が楽ですからね。何しろ材料はいくらでも周りにあるのですから。
設置手順としては、肥だめの穴を掘って、穴の表面を練金で陶器状に加工し、屎尿が土壌にしみ込まないようにします。その上にトイレを設置しますが、細かい位置合わせや、倒れたりしないように地面に固定するのは雇用した局員の内の4名でやって貰います。この調子で大体一箇所に3〜4基を設置します。村内に3ヶ所位トイレ場を設けてあげれば、村全体で9〜12基のトイレが有る事になります。
「肥だめの大きさはトイレの床の大きさから直径1メール以下ですか?」
「そうですね。一応80サントの円形で作りましょう。深さは1メールで良いでしょう。トイレの後方になる部分を外に向かって穴を広げておき、この部分にはトイレの外から蓋をします。この蓋を開放して屎尿をくみ出すようにするんです。」
次に、屎尿の運搬方法を確認し
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