第10話:領内改革!(その1)
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そも貴族至上主義の世界では、僕の考えた改革案など出てくる訳がありません。発想の基礎が違うのですからそれで評価されては部下の方達も迷惑です。大体、僕の最終目標はハルケギニア全体の電化ですよ。そんな事を考えられる人が居るとしたら、同じ転生者位のものでしょう。
「父上の部下の方達の評価につきましては、私の案とは別にお願いします。」
「解っている。言ってみただけだ。おまえが規格外なのは今更だからな。」
えらい言われようですね。自覚はしていますが親からはっきりと言われると流石にへこみます。此処は気を取り直して、
「それで、どうでしょうか?」
「おまえが考えた事は理解した。それで、この案を一度に行うつもりか?」
「いいえ、一度に行うには少し無理があると思いますので、順番に始めていきます。まず、町や村の衛生改革から取り掛かって、その進行状況を見て次の案件に掛かるようにします。それに各案件毎に専門の部署を作りますが、まず衛生関係の部署を立ち上げて、土メイジと水メイジを最低一人ずつ入れて、ほかに領民から10人ほど雇い入れるつもりです。」
「結構金が掛かりそうだな。収支が黒字になるのにどれくらい掛かるか、」
「そうですね、大体5年見てください。農作物の増収は2年目位から効果が出ると思いますが、安定するのにはそれ位掛かると思います。」
「解った。ではこの件はおまえに任せるとしよう。おまえの思うようにやってみなさい。途中の報告は逐次入れるように。」
「ありがとうございます。精一杯頑張ります。早速ですが、父上の部下から土メイジと水メイジを一人ずつ貸してください。出来ればトライアングルクラスのメイジがいてくれると助かります。領民の方は私の方で探しますので。それから専用の部屋が必要になりますから、屋敷の南西の端にある離れを頂けますか?」
「解った。人選しておまえの所に行かせよう。離れについては特に使っていなかったはずだから自由にして良いぞ。」
父上からの許可が出ました。これで領内改革のスタートが切れます。
まず、実施部署の立ち上げです。名称は『保健衛生局』にします。屋敷の南西端にある離れは2階建てで、適当な大きさの部屋が5つありましたから、そのうちの一つを『保健衛生局』に使います。
他の部屋は別の部署を立ち上げたときに使って、離れ全体を『改革推進部』とすれば横のつながりも強化できますから丁度良いと思います。
さっそく扉にハルケギニア語で『保健衛生局』と書いたプレートを付けました。
次にメイドさん達にお願いして全部の部屋の大掃除です。時々は掃除をしているようなので大した時間は掛からないでしょう。
掃除が終わったら、机や椅子、その他事務所として必要な什器類を執事の方達に手伝って貰って運び込
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