ペルソナ3
1837話
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「何がだ?」
「いや、私と一緒にいる事で、アルマーにも嫌な思いをさせているのではないかと思ってな。正直なところ、普段はここまで避けられるようなことはないのだが……」
「あー……なるほど。いやまぁ、気にするな。俺は別に気にしないから」
何となく桐条が考えている事は理解出来た。
恐らく桐条は、自分が慕われているとは思っていないのだろう。
勿論生徒会という立場にいる以上、尊敬されているというのは理解しているだろうが……それでも、尊敬と好意は別物といったところか。
また、一緒にいたのが俺だというのも、やはりキャーキャー言われていた原因の1つの筈だ。
恐らく……本当に恐らくだが、月光館学院内で桐条と親しい男と言えば、まず真っ先に上がってくるのは真田で間違いないだろう。
ましてや、男女2人で同じ寮に住んでいるのを考えれば、桐条と真田が付き合っている……どころか、既に一線を越えていると考えている者がいても不思議ではない。
まぁ、普通の奴に影時間云々といった事を言っても理解されない以上、そんな風に誤解されるのは仕方がない。
一応幾月も一緒の寮に住んでいるのだが、それは大して効果を上げていないだろう。
他に桐条と親しい男と言えば……さっき遭遇した小田桐だったか? その男もいるだろうが、あいつの場合は明らかに桐条の部下といった感じの男だったしな。
そう考えれば、やはり真田と怪しい関係にあると思われてもおかしくはない。
そんな桐条が、私服を着ているとはいえ、同年代の俺と一緒に行動しているのだから、そんな風に勘違いされても仕方がないだろう。
……取りあえず黙っておくか。
そう考えながら歩いていると、やがて桐条は1つの教室の前で足を止めるのだった。
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