0177話『ヴェールヌイのサンマ漁』
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顔をする。
別に私はどちらでも構わないんだけどな。
だけどそれで司令官は少し悩む素振りをして、私の方へと顔を向けてきて、
「響。君は私にどちらで呼ばれたい? 今まで改装が終わってからずっとヴェールヌイって呼んできたけど響も気にするなら響って呼ぶけど……」
「そ、それは……その、私も出来る事なら響って呼んでほしい、かな……」
私の精一杯の言葉で司令官は笑顔になって、
「分かったよ、響。これからは前のように響って呼ばせてもらうから」
「……は、ハラショー」
私は少し嬉しい気持ちになった。
呼んでもらいたいっていう気持ちが暁のおかげで叶ったんだから。
「よかったわね響」
「うん……」
それで少し司令官との距離も近くなれた気持ちになれた。
だから暁には後で感謝の言葉を贈っておかないといけないね。
そして話は戻ってウェアと釣り道具一式を買って後はと思って目についたものを購入しようとしたんだけど……、
「あのさ、響。それってワカサギ釣りの道具だよな? 秋刀魚漁で使うのかい……?」
「ああ。これは私の趣味で購入するものだから気にしないで大丈夫だよ司令官」
「そうか。ならいいんだけど……」
私はいつか使うかもしれないという気持ちでこの道具も購入した。
いつか使えるといいな。
そしてホクホク顔で帰っている時に、
「響、嬉しそうね」
「そうかな? うん、そうだと思う。暁も今日はありがとう」
「いいわよ。これもお姉ちゃんの務めなんだから!」
暁はやっぱり頼もしいね。
そんな事を思いながらも司令官たちと一緒に鎮守府へと帰ったのであった。
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