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ダン梨・M
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メイン武器としては未知数だ。貴重な中距離武器ということで単純に相手を打倒する以外の使い道もありそうだし、何気にいい拾い物である。ちなみにお姉さんっぽいお兄さんは意外とイケメンだった。性的少数者に対する偏見が辛い世の中ですが頑張ってくださいとエールを送っておく。

 そしてアイテムその六、ウェポンホイール。
 手のひらサイズの車輪型魔道具で、武器と指定された物体を8つまで格納できるという超絶激レアアイテムである。が、使用の度にまぁまぁの魔力を消費する上に武器以外は一切格納できない。驚くことなかれ、今の俺では一回の使用が限界である。当分出番はないなコレ。ちなみにコイツは貧民街らへんの露店にあるのを発見してインテリアとして買ったのだが、帰り際に偶然会ったリューさんが使い方教えてくれた。ちなみにこのウェポンホイール、一個限りな上に製作者が不幸な事故で亡くなったために幻の品らしい。

『………リューさん、そんな一個しかない代物の事を何で使い方まで知ってるんでしょうか?』
『偶然です』
『まさかその製作者の事を何か知って……』
『偶然ですとも』
『昔、「疾風」という二つ名の………や、嘘です今のナシですからそんなに大仰なリアクションせんでください。モロバレじゃないっすか』
『ハッ!?こ、この話はナシですナシ!』

 俺の想像ではこいつを前に使っていた、或いはこれの持ち主を殺したのはリューさんではないかという根拠もない憶測をしていただけなのだが、口が滑った感は否めない。
 また豊穣の女主人勢力に若干のヘイトを稼いでしまった。実はシルさんが魔石の手口でベルを誘った時も、俺はうっかり「いや、落ちてなかったよね?懐から出さなかった?」と素でツッコんでしまってシルさんに笑顔で睨まれたのだ。あれは本当に悪い事をしたと思う。営業妨害イケナイ。



 
 で、数日後。

「バミューダ、援護!」
「ほいよッ!」

 バッチィィィンッ!!と痛々しい音を立てて俺の鞭が魔物の眼球にヒットした。

「アッギャアアアアアアアアアアアアアッ!?!?」
「うるさいよ、ほいさ」

 痛みを通り越して苦痛に両目から血を噴出させて悶え苦しみながら泣き叫ぶ魔物に近づき、ギルド支給品の槍を魔石の近くにブスリ。魔物は絶命した。
 なんとこのエスエムチ、使い方を覚えると予想を上回る有用な武器であることが分かったのである。そもそもムチは元よりモノによっては先端が音速を超えて衝撃波を発生させるほどに速度が速い武器だ。つまり本質は破壊力ではなく痛み。いくら魔物でもやわらかい眼球に鞭をブチ当ててやれば眼球破裂間違いなしである。

「援護頼んでおいてなんだけどさぁ、エグいよ絵面が。眼球破裂させた後に槍で刺すとか冒険者の戦い方じゃないって。ヤクザでもそこまで酷いこと
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