第5章:幽世と魔導師
第126話「妖からの防衛」
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らには、危険物とされる要因である“願いを歪める機能”はとっくになくなっているため、悪用されない限り大丈夫なのだ。
そのため、管理局からは天巫女である司ならば、緊急時であれば使用してもいいと許可が出ていたのだ。
「でも、なんだってこんな大袈裟に……」
「あのね、司は先を見通してこの結界を張ったんだよ?下手に切り札や力を温存して、中途半端な結界を張ってみなよ。それで皆に被害が出たら目も当てられないよ?魔力結晶だって有限だし、あれはブーストに使うべきなの。それならジュエルシードを使った方が効果も質も高くつく。……さすがにここまで理解しろとは言わないけど、温存する意味がないくらい理解しなよ」
「うぐ……」
アリシアの言葉にタジタジになる神夜。
その通りだと言えるその言葉に、何も言い返せない。
「……帝は呼ぶように言ってたけど、街中にはまだ一般人がいるんだよね…」
「っ…じゃあ、早く助けないと妖…?って言うのに……!」
「はやて、フェイト。ママ達やヴォルケンリッターに助けるように言っておいて。……魔法の秘匿は諦めて。この状況は日本全土に広がっているみたいだから」
「わ、わかった……」
再び念話で連絡を取るはやてとフェイト。
それを流し見して、アリシアは街を眺めるように見る。
「(……そう。これは日本全土に広がっている。……しかも、広範囲の応援要請の通信があった事から、魔法も無関係じゃない可能性が高い…。…ホント、日常って言うのは唐突に崩れ去るものだね…)」
弓に変えていたフォーチュンドロップを握る力が、自然と強くなる。
あまりに突発的で、大規模。そんな状況で危機感を感じずにはいられなかった。
「っ……!皆、構えて!妖が大量にこっちに来る…!」
「えっ…!?嘘……」
「…そっか…!司の結界!天巫女の力は魔力と言えど霊術と質が似ている…!引き寄せられてもおかしくはない…!」
遠目でもわかる妖の数。それが全方向から学校へ集まってきていた。
「神夜は下りて校門付近に陣取って。フェイトはそれを後方から援護。スピードでフォローしてあげて。はやては空から来る妖の撃墜。なのはは討ち漏らしを重点的に撃ち抜いて」
「アリシアちゃんはどないするんや?」
「椿になんでもできるように仕込まれてるから、状況に応じてどのポジションもこなすよ。問題は裏門側なんだけど……」
ちらりと裏門の方を見るアリシア。
「……大丈夫だね。今の帝なら、きっちりやる事は把握できてるし」
「…変わったね」
「そうだねぇ」
感心するようにしみじみとアリシアは頷く。
「はい、さっさと今言った通りに動くよ!相手は待ってくれないんだから!」
「うん!」
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