第5章:幽世と魔導師
第126話「妖からの防衛」
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ができるように、すずかは妖を見逃さないようにした。
「(……学校全体のざわめきが大きくなってきた)」
そして、司は未だに“祈り”を続けていた。
25個のジュエルシードの内、1個が淡い光を放ちながら司の周りを回っている。
「(…これ以上悠長に“祈り”は込めてられない)」
祈りの体勢を変えずに、司はようやく口を開く。
「……守護の力よ、我が想い、我が祈りに応え給え…。祈りを現に、願いをここに成就させよ。……天巫女の名において命ずる…!」
ヒィイイイン……!
司の言葉に呼応するように、周りを回っていたジュエルシードが輝く。
その様子に、同じ教室にいる者は息を呑んで黙ってみているしか出来なかった。
「守れ、護れ、守護れ……。我が祈りは破邪の祈り。邪悪なるものを寄せ付けぬ光の加護。………皆を包む、清き光よ……!」
紡がれる言葉に、輝きは増していく。
足元の魔法陣は広がっていき、やがては校舎が丸ごと入る程になる。
「顕現せよ、破邪の護り……!」
〈“Sanctuaire Avalon”〉
暖かな光が、校舎を包み込んだ。
「これって……」
「……魔を祓う力が感じられる…。霊力じゃないって事は、司の魔法だね」
その光は屋上にいるアリシア達をも包み込んでいた。
「……やっぱり天巫女って反則じゃない…?こんな大人数をきっちり守れる結界を張るなんてさ…。しかも、ちゃんと妖に対応しているっていうね……」
「そ、そうなの……?でも、こんな結界、相当魔力を……」
アリシアですらパッと見て凄まじい結界だと即座に悟った。
しかし、なのはは魔力の消費が大きいだろうと心配する。
「……そうだね。でも、あの司がなんの考えもなしに大きく消耗するとは思えない」
「……そっか、魔力結晶…」
「それもあるだろうけど……この規模となると……まさか、ジュエルシード?」
ハッと気づいたようにアリシアは呟く。
それを聞いて、なのは達は驚愕する。
「じゅ、ジュエルシードって管理局にあるはずじゃ……?」
「例えあったとしても無断使用だ。司、なんで犯罪を犯してまで……」
「……はぁ。ジュエルシードは元々天巫女一族の所有物。その気になれば次元を隔てても呼び出せるそうだよ。…無断使用については、全く問題ない。今言ったように持ち主なんだから、緊急時は使ってもいいと管理局から許可も出てるって」
そう。ジュエルシードは元々天巫女一族の秘宝。
例えロストロギアとはいえ、一族の秘宝を勝手に管理する程管理局も横暴ではない。
さ
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