暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第5章:幽世と魔導師
第126話「妖からの防衛」
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エルシードは、司の“祈り”に答えるように、管理局に気づかれる事なく司の傍に現れた。

「…………………」

 準備は整った。司はそのまま膝を付き、祈りの体勢に入る。
 防護服は天巫女仕様となり、その姿に周囲の生徒達は息を呑んだ。







「…………」

 一方、念話で状況を理解した奏は、廊下に出ていた。

「天使さん?一応、授業中だから廊下には……」

「……来た」

 廊下に出ている事に気づいた教師が声を掛けた所で、奏は妖の気配を感じ取る。
 優輝が張っていた霊力によるレーダー。それを奏は利用していたのだ。

「先生、校舎からは出ないようにお願いします」

「え、で、でも…」

「奏!」

 そこへ、アリサとすずかがやってくる。

「バニングスさんと月村さん…どうしてここに…」

「すみません、説明している暇はないんです!…奏、妖は…」

「裏門から来ているわ。私が迎撃してくる」

「そう…じゃあ、あたしとすずかは屋上から見ておくわ」

 先生に構っている暇はないと、アリサは奏と短く会話を済ませる。

「奏ちゃん、なのはちゃん達は……」

「フェイト達への説明はなのはに任せてる。…じゃあ、行くわよ」

「分かったわ!」

 そういって、奏達は窓を開けて飛び出していく。
 奏は裏門へと、アリサとすずかは屋上へと跳んでいった。

「…なんなの、一体…」

 残された教師は茫然とそう呟いた。
 ちなみにここは三階。教師が驚いたのは言うまでもない。



「『フェイトちゃん、はやてちゃん!』」

『なのは、どうしたの?』

 なのはは念話でフェイトとはやてに連絡を取る。
 なお、神夜はナチュラルにハブられていた。

「『司さんから通達。すぐに警戒態勢に移ってって!』」

『了解や。でも、魔法とかがばれるで?』

「『もう隠す事はできないから……』」

『…それもそうやな』

『わかった。まずは屋上に行こう』

 フェイトの言葉に従い、なのは達もそれぞれ屋上へと向かった。
 ちなみに、この直後に神夜から念話が来て彼も来たのは言うまでもない。



「さて、と。私も行きますか」

 一階にて、アリシアもそう呟いて窓に手を掛けていた。

「アリシアさん?一体どこへ……」

「ごめん藍華。ちょーっと説明してる暇はないや。大人しく待っててくれると助かるよ」

「…そうですの…」

「じゃあ、行ってくる」

 友人の藍華にそういって、アリシアは屋上に向かって跳んでいった。





「……もう皆集まってたみたいだね」

「アリシアちゃん…」

「状況はどうなってるの?」
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