第三十五話
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んだ?」
俺が興味本位で聞くと、木曾はこう答えた。
「初めて萌え死にそうになった。」
意味わからん。
「しっかし、コイツらよく寝てるなー。今なら何しても起きないんじゃね?」
木曾は話を変えるようにそう言うと、後ろを向いて寝ている時雨の頬っぺたをつついた。いやだからリヤカー持てってば。
「正直、俺たちも半分酔ってるからな。朝起きたら忘れてるかもしれん。」
実のところ、表向きはかなり冷静にしているつもりだが、もうあそこの店の名前を忘れてる。なんだったっけ?
「ほー、そうかー、忘れそうかー。」
すると、木曾はニヤリと笑った。
―自室―
「…………ん、あれ?」
俺が目を覚ますと、そこはいつもの自分の部屋だった。
「あれ、確か…………木曾とリヤカー引いてて…………あれ、覚えてねぇや。」
でも、ここに居るってことは、帰ってこれたってことだろう。
「っかしーなー。あそこまでは記憶あんのに…………ま、いっか。」
俺は切り替えるように時計を見た。いつもの時間だった。
「さてと、走りに行くかな。」
俺はいつも通り、ベッドから立ち上がって、クローゼットの前に行こうとした。すると、机の上にメモがあることに気付いた。
「ん?」
表には、『By 木曾』と書かれていた。
俺はそのメモを取り、裏を見た。
『旨かったぜ』
「???」
酒のことかな、と思って、俺はそのメモを机の上に戻した。
その日、木曾は珍しく風邪を引いた。
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