第三話
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
眼鏡の女子の方に飛んでいくのが見えた。それに少し感心しつつ上を見るとワイヤーにぶら下がったフィーの姿があった。彼女の実力は知っているがここは流石とカイムは内心褒めていた。
「お、落とし穴?」
「みたいだな。おい、サラ。これは何の真似だ?」
「いきなり人を落とすとか穏やかじゃないね。」
カイム達がそれぞれ声を上げるとサラはこっちを見て溜息をついた。その態度にカイムは若干イラッとしたがサラはそんなこと知る由もない。
「そっちの子…アリサは助けられた形だからいいとしてあんたらは相変わらずねぇ。とっとと下に行きなさい。アンタ達がいなきゃ始まるモンも始まらないでしょうが。」
そう言うとサラは着の内側から取り出した投擲用のナイフを一振り投げる。それは直線の軌道を描きながら、フィーのワイヤーを断ち切った。
「はぁ……めんどい」
そう言いながらフィーは穴の中に落ちていった。
「ほら、あんた達もさっさと行きなさい。それとも私に叩き落してもらう方がいい?」
「んなこと言われてもな……アリサ、降りれるか?」
「ち、ちょっと自身ないかな……。」
「だよな……しゃあない、これで行くか。しっかり?まってろよ?」
自分やフィーレベルの身体能力を持っていないアリサを一人で穴に放り込む訳にはいかないので、カイムは最終手段としてアリサを持ち上げる。俗に言うお姫様抱っこである。
「え!?ち、ちょっとカイム!??」
「少し我慢してくれ。行くぞ!」
「え、きゃあああああああ!!!」
そしてカイムはアリサを抱えたまま穴に飛び込んだ。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ