第三話
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、そうしよう。」
「その時は私や他の二人も誘ってくれ。私も思い出したら食べたくなってきた……しかしこうして始まると感慨深いな。私達の努力が報われたのならこんなに嬉しいことはない。一年間、地道に頑張った甲斐があるというものだよ。」
「だよな〜……って、お前は努力なんかしてねぇだろ。好き勝手やっただけじゃねーか。」
暫くカイムの事で色々と企んだ後、黒いツナギの娘の言葉にバンダナの青年は一瞬同意して、しかしすぐに文句を言い返していた。
「フッ、それは君も同じだろう。しかしアリサ君といい、可愛い子ばかりで嬉しいな。これは是非ともお近づきにならないとね♪」
「へえ、知り合いでもいんのか?」
表情を赤らめて言った黒いツナギの娘の言葉を聞いたバンダナの青年は尋ねたがすぐにある事に気付いて娘を睨み責め始めた。
「……じゃなくて!コナかけまくるんじゃねーよ!お前のせいでこの一年、どんだけの男子が寂しい思いをしたと思ってやがるんだ!?」
「……………(フッ)。」
しかし睨まれた娘は鼻で笑うのみ。この件に関しては全く相手にしていなかった。
「は、鼻で笑いやがったなァ?」
バンダナの青年は娘を更に強く睨み声を荒げた。
「も〜、二人ともケンカしちゃダメじゃない。」
その時少女の声が聞こえた後、二人に校門でカイム達が出会った小柄な少女と太った青年が近づいてきた。
「やあ、二人ともお疲れ。」
「他のヒヨコどもは一通り仕分け終わったみてーだな?」
「うん、みんなとってもいい顔をしてたかな。よーし!充実した学院生活を送れるようしっかりサポートしなきゃ!」
「フフ、さすがは会長どの。」
「おーおー、張り切っちゃって。」
笑顔を浮かべている小柄な少女を娘と青年は微笑ましそうに見つめ
「まあ、多少の助けがないと最初のうちは厳しいだろうしね。―――それで、そちらの準備も一通り終わったみたいだね?」
太った青年は二人を見つめて尋ねた。
「ああ、教官の指示通りにね。しかし何というか……彼らには同情禁じえないな。」
「ま、それは同感だぜ。本年度から発足する”訳アリ”の特別クラス……せいぜいお手並みを拝見するとしようかね。」
そして娘の言葉に頷いたバンダナの青年は旧校舎を見つめていた。
そのころ建物内に入ったメルト達は若干高くなっている場所に移動したサラに注目していた。
「―――サラ・バレスタイン。今日から君達”Z組”の担任を務めさせてもらうわ。よろしくお願いするわね♪」
「な、”Z組”……!?」
「そ、それに君達って……。」
「ふむ……
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