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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第百十六話 決闘への序曲
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見に行っては駄目ですか?」
「駄目ですよ。危ないですからね」
「けど、決闘って死合いですよね?」

「試合みたいですけどね。危ない事も有るんですから。この母に心配をかけさせないでおくれ」
「判りました。お母様」
「はい、じゃあ昼餉にしましょうね。ヘレーネ昼餉の支度をなさい」

帝国暦483年7月23日  

■オーディン ノイエ・サンスーシ ローエングラム伯爵邸 テレーゼ・フォン・ゴールデンバウム

「それで、お母様に頼んだんだけど、見に行っちゃ駄目だって」
「殿下、それは当たり前の事でございますよ」
「マルティナ、それはそうだけどね」

て言うか、OVAでは483年の1月に有るはずだった、ヘルクスハイマー伯爵家とシャフハウゼン子爵家の決闘がサイオキシン麻薬密売組織撲滅の影響で起こらなかったし、綱紀粛正の影響でヘルクスハイマーも悪さをしないと思ったから、決闘も起こらないかと思ったんだけどね。

まさか、半年経った今始まるとは、私もビックリだね。それにしても、今回の決闘は、お母様がアンネローゼを怨んでないし、グレーザー医師も母様の所じゃなくアンネローゼの所だから、グレーザーも悪さをしないだろうし、それなら黒マントも出てこないから、見に行っても大丈夫だろうけどね。

「殿下。侯爵夫人にご心配お掛け為さらぬように、お願いします」
「そうね、見に行かないわ。その代わり、ルッツは射撃の天才でしょ、その腕前を射撃場で見せて欲しいな」
「殿下」

「殿下が決闘へ行くよりましですから。ルッツ中佐頑張ってください」
「バウマイスター少佐、酷いですな」
「まあ、冗談はさておき。先込式燧石点火滑空拳銃《フリントロックピストル》だと、グリューネワルト伯爵夫人の弟もまともに扱えないんじゃないかしら」

「殿下、確かに先込式滑空拳銃ですと通常のブラスターに比べて扱い辛いと思います」
「其処で、ルッツが指導してきてくれないかしら」

「小官がでありますか?」
「ヘルクスハイマー伯爵が理不尽をしてるからね。お母様もヘルクスハイマーの横暴は呆れていたから、素人のシェーンヴァルト男爵に少しは援護をしようかと思ったのよね」

「なるほど、そう言う訳でしたか、判りました」
「ルッツお願いね」
「御意」

ルッツ中佐が翌日射撃場で先込式燧石点火滑空拳銃《フリントロックピストル》の扱いに四苦八苦していた、ラインハルト達の前に現れ颯爽と使い方のコツを教えたのは、この世界ではテレーゼのお話から始まった事であった。

テレーゼ自身は、結局はラインハルト暗殺なんかないんだから、父様とアウリス爺様に頼んで、オフレッサーにお忍びで決闘へ連れて行ってもらおうと考えながら居たのである。

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